学歴詐称疑惑に揺れる静岡・伊東市の田久保真紀市長が7月31日に記者会見を行い、辞職発言を撤回した。田久保氏は過去の会見で辞職をして出直し選挙に臨む考えを示唆していた。

 会見の冒頭、「市民の皆さま、関係者の皆さま、大きな混乱を招いたことには改めて深く心からお詫び申し上げたい。本当に申し訳ございませんでした」と謝罪した田久保氏だったが、「必ず結果で皆さんにお返ししたい。今後ともよろしくお願いします」と〝辞職〟の2文字を言わなかった。

 進退に言及すると思っていた報道陣は困惑。「進退について話をするということで会見に来ているのだが、辞職はしないということか」との質問に、田久保氏は「はい、そのように理解していただいて結構です」と前言撤回をあっさり認めた。

 今年5月に市長に就任した田久保氏は市の広報誌で東洋大卒業としていたが、「除籍している」との怪文書が各方面に送られていた。6月28日に田久保氏が大学に問い合わせると、たしかに除籍だったという。

 もっとも、これだけだったらたいした問題にはならなかったはずだ。だが、今回全国的な話題となったのは田久保氏が市議会関係者に卒業証書を〝チラ見せ〟していたことが大きい。除籍なら卒業証書は存在していないはずで、一体、田久保氏が〝チラ見せ〟したものは何だったのかと疑惑が拡大することとなった。

 この日の会見で卒業証書とされるものを代理人が預かっていると明らかにされた。刑事告発が受理されると、卒業証書とされるものの提出を捜査機関から求められることになるが、市長サイドは拒絶する方向だという。

 卒業証書とされるものを公開すれば騒動は終わるはずだ。過去に学歴詐称疑惑で大騒ぎになった政治家といえば小池百合子東京都知事がいる。都政関係者は「小池氏の場合はカイロ大学が卒業を認めており、さらに小池氏は卒業証書を公開しています」と指摘。よく両者のケースが比較に出されるが、実はまったく異なる。

 田久保氏が騒動を終わらせたいなら卒業証書とみられるものを公開するのが最善策だ。