2023年の後半から24年の春先にかけて、株式市場で突如として沸き上がった「生成AIブーム」。ブームは、データセンター(DC)を手掛けるさくらインターネットの株価急落をもってひとまず幕を閉じた。この間、同銘柄の株価は半年程度で1000円台から1万円台まで爆騰したものの、その後は急速に人気が剥落。一時は2000円台半ばまで落ち込んだ。
とはいえ、これで生成AIというテーマが市場から消え去ったわけではない。むしろ、これから活用の幅が広がり、本格的な拡大期を迎える。生成AIの普及に必須であるDCの需要は今後も右肩上がりで増え続ける見込みだ。大手シンクタンクの調査によると、24年のDCサービス市場は約4兆円。25年以降の5年間で年平均6%程度の成長が見込まれるという。前述の生成AIブームは、今後の市場拡大を先取りしただけに過ぎない。
ただ、問題は株式市場において、いわゆる「DC(ほぼ)専業」の企業が少ないこと。DCはNTTグループや富士通など手掛ける企業は多いが、大企業ではDC事業が業績に与えるインパクトは小さい。たとえばNTTグループの24年度決算では、グループの売上高約14兆円に対して、DC事業の売上高は4000億円程度。受注残高は豊富なものの、DC事業単体で株価を大きく引き上げるには不十分だ。
市場の成長性を考えると、今後もDC関連の株価が急上昇する局面は訪れるだろう。市場拡大が続くのは確実な情勢だけに、投資的にも関連銘柄のどこかに資金を投じておきたいところである。
その点で、おススメなのが電力関連株。DCの運用には膨大な電力が必要であり、現在も着々と電力設備の整備が進められているからだ。
電力関連の穴株としては、まず大型コンデンサなど電力向け機器・システムを手掛ける指月電機製作所(6994=424円)に注目したい。前期は国内電力需要の増加を背景に、過去最高の売上高を記録。株価は22年8月の564円が第1目標で、そこを抜けてくれば、第2目標の700円を目指す展開か。
ほかに、独立系の電気・通信設備工事のJESCOホールディングス(1434=984円)や、再生可能エネルギー発電所建設のテスホールディングス(5074=435円)も、電力需要増加関連の穴株として注目しておきたい。(株価は29日終値)












