ドジャースの大谷翔平投手(31)は15日(日本時間16日)にジョージア州アトランタで行われたオールスター戦にナ・リーグの「1番・DH」で先発出場し、初回に中前打を放ち、2打数1安打、1得点だった。2年連続本塁打は逃したが、2回には右翼ポール際への大ファウルでファンを沸かせるなど打者として圧倒的な存在感を発揮した。次なる期待は真夏の祭典で2021年以来となる2度目の投打二刀流出場だ。投手復帰したとはいえ、ハードルは高いように思えるが、出場した選手はどう考えるか。聞いた――。

 大谷が投打二刀流でオールスター戦に出場したのは初選出されたエンゼルス時代の21年の1度だけ。ア・リーグの「1番・投手兼DH」で先発出場し、初回にシャーザーの前に二ゴロに倒れると、直後に先発マウンドに上がり、三者凡退に抑え、19年の田中将大(ヤンキース)以来、日本選手2人目の勝利投手になった。

 DHではファン投票で5年連続で選出。投手では21、23年に選手間投票、22年はMLB推薦で選出されたが、22、23年は登板しなかった。2度目の二刀流出場となれば大注目されるだろう。

 しかし、2回目の右ヒジ手術から復帰したとはいえ、まだ途中で最長3イニング。完全復活の保証はない。そんな大谷がオールスター戦で二刀流で輝きを放つことはできるのか。舞台となったトゥルーイスト・パークのクラブハウスで選手たちに聞いたところ「見たい」という声が圧倒した。

 タイガースのザック・マッキンストリー内野手(30)は「見たいに決まってる。彼は本当にすごいアスリート。間違いなく今の野球界でトップクラスの一人。ベーブ・ルース以来の存在って言われるのも当然のこと。投げても打っても最高レベル」と目を輝かせた。

 タイガースのハビエル・バエス外野手(32)は「それは見たいさ! 彼は野球を変えた人物だからね。今、マウンド復帰中だけど、オールスターでの二刀流が見られる日が来るといいね」と期待を寄せる。

 ロイヤルズのボビー・ウィット内野手(25)は「ぜひ見たいね! ちょうどこの前、うちとの試合で2イニング投げるところ見たけど、素晴らしかったからね」とうなずいていた。

 レイズのブランドン・ロー内野手(31)は「皆、彼がオールスターで二刀流するところをまた見たいだろうね。他にやれる人がいないし、前回の時も盛り上がり、素晴らしかった」と強調。大谷の投手復帰のニュースはレイズのクラブハウスでも話題で、「手術の影響はないね」「もう100マイル(約160.9キロ)投げてる!」などと盛り上がっているという。

 アストロズ時代に何度も対決したレッドソックスのアレックス・ブレグマン内野手(31)は「そうなったら最高だね。彼は野球界が見た最高の選手の一人。マウンドでも打席でも素晴らしい。彼のやっていることはスペシャルだし、何より見ていて楽しいんだ」と完全にファン目線だった。

 9回を終えて同点で史上初の本塁打競争に突入。そこで3本放ってMVPに輝いたフィリーズのカイル・シュワバー外野手(32)は「うん、特別な才能だよね。彼はずっとそれをやってきてるし、今またマウンドに戻ってこれたことがうれしいよ」と歓迎している。

 一方、慎重な意見も。ブレーブスのマット・オルソン内野手(31)が「きっと体への負担が大きいだろうから、その判断は彼に任せようかな。ASは唯一、少し休息が取れる時間だろうし」と気遣うと、オリオールズのライアン・オハーン内野手(31)も「二刀流をするかどうかは彼の判断に任せるよ」と同調した。

 締めはタイガースのライリー・グリーン外野手(24)。「すでに100マイルを投げているし、すごく状態が良さそうだよね。どこかのタイミングで再び二刀流をやる日が来るんじゃないかな? だって最高の打者で最高の投手の一人だったら、それが宿命」。この言葉に尽きるだろう。健康なら来季は二刀流出場が期待できそうだ。

 ○…真面目に答えてくれたのだが、脱線したのがブルージェイズのウラジーミル・ゲレロ内野手(26)だ。自身も2021年が初出場で「うん、覚えてる。大谷が投げて、打っているのを見たし、本当にどうやってやっているんだって思った」と振り返ると驚きの言葉を続けた。「それでも一番記憶に鮮明なのは、彼に初めて会って自己紹介したときのこと。自分にとってすごく特別な瞬間だったよ」。後半戦にアーチを量産して大谷に4本差をつけて本塁打王に輝くとは思いもしなかっただろう。