2025年6月3日に亡くなった長嶋茂雄氏を偲び、同氏の第2次巨人監督時代を振り返った連載「ハダカの長嶋巨人」。常に話題の中心にいた「ミスター」を取り巻く人たちを含めた群像劇を、当時の東スポ巨人担当記者がつづります。
【ハダカの長嶋巨人#36・追っかけギャルの巻】
番記者をしていると、ある意味、選手以上に顔を合わせる機会が多いのが「追っかけ」と言われるファンたちだ。その行動範囲と情報量、調査能力はある意味「マスコミ以上」とも言われている。そんな彼女たちと座談会を企画したときのメモが残っていたので、懐かしさも手伝って再現してみた。
A子:こないだ東スポに「MとIが結婚秒読み」って書いてあったけど、Mは「別れる」って言ってるみたいだよ。
B子:A子はホント、事情通だよね~。いったいどこで聞きつけてきたんだか…。
A子:それは企業秘密。ついでに言うと、Kクンの彼女は今は大学4年生で来春卒業するみたい。東スポでは「彼女はいません」って否定してたみたいだけど、マークしておいたほうがいいよ。
C子:エ~ッ、大ショック。
F子:知らなかったの? これはこの業界では「定説」よ。(笑い)
E子:でもでもっ、Tクンはまだ大丈夫よね。
G子:Tクンもつき合っている子がいるみたいだよ。
D子:そうそう、去年のファイヤー(ガール)やってた子でしょ。「Rちゃん」って子がいたんだけど…。
C子:なんで去年のファイヤーなの? 接する機会なんてないじゃん。
A子:東京ドームの人の紹介みたい。それに選手寮で「Rちゃんを見たよ」っていう子が結構いるんだよ。ひんぱんに会っているみたいよね。
E子:ウソって言ってよぉ…。Tクン、テレビで「彼女いない」って言ってたんだから…。
D子:そんなのシーズン前の話でしょ。まんま信じちゃダメだよ。
A子:それにしても、Tクンの人気ってすごいよね。今年「Tファン」が急激に増えたからウザいのなんのって…。ルールを知らない新参者が多いから、こっちまで迷惑しちゃう。
B子:私は競争率の高いTクンより、K原さんのほうが断然いいわ。
C子:ハイハイ。
B子:K原さんは「怖い」ってイメージ持ってる子が多いけど、そんなことないって。差し入れのドリンクも笑顔で受け取ってくれるし、こないだなんか「握手してください」って言ったら「汗で汚れてますけどいいですか?」って言って、ユニホームで手を拭いてから握手してくれたもん。「あぁ、K原さま~」って感じ。
C子:そう思ってんの、アンタだけじゃないの? K原はサインしてくれない時のほうが多いって聞くよ。
D子:それはしょうがないよ。私たちはマトモなほうだけど、中には怖い女もいるんだから。
E子:そうそう、選手の生写真を5000円で売ってる人もいるみたいね。こないだ、その人に声かけられちゃった…。おぉ、怖い。
D子:あとは「私と結婚してください」って手紙を選手に渡してる女もいたらしいよ。その場で「何だこりゃ~」って読み上げられてたけど、もらったほうも引いちゃうよね。
E子:好きになった選手がことごとくトレードに出されちゃった、かわいそうな子もいたよね。
F子:それってもしかして私のこと? 会いにいくの大変なんだから。最初はヨソもの扱いでイジメられるし…。
C子:よくやるよね。でも、好きだった選手の奥さんと友達になれちゃうG子の神経のほうが信じられないわよ。
G子:しょ~がないじゃない。同じ人を好きになっちゃったんだから。
B子:「結婚したからファンやめる」って言うのはどうかと思うよね。何があるかわかんないんだし…。
E子:でも、巨人でファンと結婚した選手って少ないよね~。K田サンぐらいかな。みんなスッチーとか宝塚とか華やかな世界の人ばっかりなんだもん。
G子:あきらめないわよ。てことで、みんな来年も頑張ろうね~。
B子:それより移動便の時間教えてよ~。
A子:取材が足りないわね。こっちから何も聞かなくても選手のほうから教えてくれるぐらいにならなきゃだめよー。
時期は1999年の年末だったと思う。会話に登場する巨人ナインたちの名前はご想像にお任せということで…。














