【柏原純一「烈眼」】日本ハムは3日のソフトバンク戦(みずほペイペイ)で1―4と敗れ、同一カード3連敗。一気に3位にまで転落し5月11日以来、君臨し続けていた首位の座もオリックスに明け渡した。長丁場のシーズンで、ひとつの踏ん張りどころを迎えたと言える。

 もちろん、残り試合はたっぷりある。順位を気にして戦う必要もない時期だろう。一方でそろそろ固定したいのが、連日1~9番まで日替わりが日常的にもなっている打線だ。同カード前まではリーグナンバーワンを誇る66本塁打の破壊力がクローズアップされていたがしょせん、打線は水物。個々が「打つか」「打たないか」でラインアップを組む限り、接戦を想定して「少ない好機でいかに得点するか」という発想がまるで伝わってこないのが正直な印象だ。

 ソフトバンクとの違いがあるとすれば、この部分である。この日の試合こそ3点差でスコアにやや開きが出たが、他の2戦は1点差に泣く惜敗。初戦で相手は1番・周東からの攻撃がつながり、4番・中村晃の犠飛によって決勝点を決めた。そして2戦、3戦目は5番・山川の長打力。補足すると得点こそ記録しなかったが、3日の3戦目は1番・周東が初回から3安打に2盗塁と、きっちり切り込み役としての仕事も果たしていた。

 3戦を通じ、得点に絡んだのは上位打線。ソフトバンクは3番・柳町を含めた4人が3試合を通じて固定されていた。攻撃陣がいかに「線」として機能できたか否かが、明暗を分けたと言える。

 新庄監督は、ここまで試合ごとに日替わりでオーダーを組むタクトで75試合を戦ってきた。だが、そろそろ「固定」に切り替えるべきタイミングだ。別にメンツが不足しているわけではない。

 中軸ならレイエス、万波、清宮、野村、郡司、水谷、田宮…。1、2番に俊足打者を置き、機動力を絡めたいのであれば、五十幡、矢沢…といった具合に、ある程度の選択肢が浮かんでくる。もちろん、誰を使うかは監督の専権事項だが、すでに候補に困る戦力層ではなくなっている。

 今年はAクラスではなく、文字通り優勝のみを目指すシーズン。日替わりヒーローを期待するオーダー起用ではなく、今後来るペナントのヤマ場へ向け、日々の打順の顔ぶれにも「どう勝つか」のイメージを植え付けていく時期に来ている。(野球評論家)