停戦合意したはずのイランとイスラエルに再び不穏な空気が漂っている。イランがミサイルを発射したとしてイスラエルが再び攻撃したのだ。この停戦合意の裏切りに対し、トランプ米大統領は24日、「自分たちが一体何をやっているのか分かっていない」と非難した。13日未明のイスラエルの空爆から始まった〝12日間戦争〟はどうなるのか――。
トランプ氏は23日、自身のSNSトゥルース・ソーシャルに、イスラエルとイランが「完全で全面的な停戦に合意した」と投稿した。米東部時間24日午前0時(日本時間24日午後1時)から開始し、段階を経て24時間後に戦争が正式に終結することになっていた。実際、トランプ氏は24日に「停戦は今、発効した。お願いだから違反しないでくれ」と投稿した。
だが、停戦発効から約数時間後、イラン側からミサイルが2発発射されたとして、イスラエルがこれを迎撃した。イスラエルのカッツ国防相は、イスラエル国防軍(IDF)に対し「イランによる停戦違反に対し、テヘラン中心部の政権拠点に対する激しい攻撃で強力に対応する」よう指示した。
これを受け、トランプ氏はSNSに「イスラエルよ、爆弾を落とすな。もし投下すれば、重大な違反だ。パイロットを今すぐ帰国させろ!」と書き込んだ。
その直後、IDFはテヘラン北部のレーダー装置1基を攻撃した。
一方、イラン国営テレビは、停戦発効後にイランからミサイルが発射されたとの報道を事実無根として否定している。
先行き不透明な停戦だが、イスラエル側はイランとの争いを終わらせたい意向のようだ。
軍事事情通は「イランのミサイルは誤射の可能性が高く、当初イスラエルはテヘランへの大攻撃を考えていましたが、トランプ氏の顔を立て、レーダー装置を破壊するという最小限の報復にとどめました。米軍のバンカーバスターがイランのウラン濃縮施設フォルドゥを破壊した可能性が高く、イランの核兵器開発が遅れるので、イスラエルとしては〝12日間戦争〟の成果に満足でしょう。イスラエルとしては、交戦中のガザ地区でのイスラム系組織ハマスの壊滅に全集中したい意向です」と指摘する。
イランとしても停戦を望んでいたようだ。イスラエルの諜報機関モサドによってイラン内部から防空システムを破壊され、イスラエルのピンポイント空爆、米軍のバンカーバスターで想定していなかった大打撃を受けてしまった。
「軍最高幹部と核科学者の死亡、核開発施設の破壊、弾道ミサイルの半減、防空システムの崩壊です。イランの最高指導者ハメネイ師は、地下壕に隠れているとみられます。イランはハメネイ体制が終わることより、停戦して今後数年間かけて立て直す方向でしょう。イラン国民の7割以上が現政権を全面的に支持しています。イスラエルもそれを織り込み済みで、イランが回復する前に、ハマス、ヒズボラを壊滅させておきたいのです」と同事情通は話している。












