〝代償〟は大きそうだ。国士舘大男子柔道部の部員による大麻使用などの疑いが発覚したことを受け、前総監督で現在は男子日本代表の鈴木桂治監督(45)が22日に取材対応。「本当に申し訳なく思っている」と謝罪した。多くの有力選手を輩出した名門の不祥事を、危機管理コミュニケーションに詳しい東北大学特任教授の増沢隆太氏がプロの視点で分析した。

 警視庁は16日に麻薬取締法違反の疑いで東京・町田市の学生寮を家宅捜索。国士舘大によると、1年生2人、2年生4人の計6人が寮の一室で大麻の使用を認めた。男子柔道部は14日付で無期限活動停止となり、団体戦の大学日本一を争う全日本学生優勝大会(28、29日)の出場を辞退した。

 世界選手権(ハンガリー)の全日程を終えた鈴木監督はこの日、羽田空港に帰国。「国士舘大の柔道部から離れて2年ちょっとたつ。(22日時点で)記事しか見ていないが、柔道部の方に大きな問題があるのかなと思う。何でこうなったんだろうという思いがある」と率直な思いを吐露した。

 近年は大学スポーツ界で薬物事件が多発。2023年には日大アメリカンフットボール部の部員や卒業生が立件された一連の薬物事件で、廃部となるケースもあった。増沢氏は「日大であれだけの騒動になったのに、また薬物関連の不祥事が起きてしまった。柔道部はもちろんだし、体育会を管理する部門、大学の責任も重い。集団で大麻を使用できるような環境だった時点で、大学側がしっかり管理をできていなかったのでは」と厳しく指摘した。

 日本私立学校振興・共済事業団は、元理事長による脱税事件やアメリカンフットボール部の薬物事件などが発覚した日大に対し、補助金を4年連続で全額不交付にした。国士舘大も今後の対応次第では、貴重な収入源である補助金を失う可能性もある。大学側は20日の記者会見で現時点での廃部は否定したが、増沢氏は「このままだと柔道部が廃部になってもおかしくないと思う。廃部にしないと、大学本体の運営にまでダメージを受けるかもしれないので」と最悪の事態にも言及した。

 鈴木監督は「私ができることで解決できることはしていきたいし、改善も必要だと思うので、見守っていきたい」と再建に意欲を見せるが、前途多難。果たして国士舘大が復活する日は来るのだろうか。