柔道の世界選手権(ハンガリー・ブダペスト)男子66キロ級で3位となった阿部一二三(27=パーク24)が、2028年ロサンゼルス五輪に向けて切り替えを強調した。

 21年東京大会から五輪2連覇中の阿部は、今大会の準々決勝でオビド・ジェボフ(タジキスタン)に内股透かしで、まさかの一本負け。同階級で敗れたのは、19年世界選手権準決勝で丸山城志郎に屈して以来だった。

 それでも敗者復活戦を勝ち抜き、3位決定戦でオルランド・ポランコ(キューバ)を下して銅メダルを獲得。16日に羽田空港に帰国し「自分自身負けてしまったけど、この負けを生かしていくしかない。さらに強くなれるとは思った。悔しい気持ちはあるけど、落ち込んでいるとかはない」と前を向いた。

 その上で「勝ち続けている怖さみたいなものはあった。一番思っていたのはパリ(五輪)の前。やっぱり勝ち続けてきて、もしパリ五輪で負けてしまったらどうしようというのは思っていた。ある意味、今回の負けがパリ五輪ではなくて良かったし、これがロス五輪ではなくて良かったと言えるように、この負けを生かしていきたい」と語った。

 また、今大会で女子52キロ級の妹・詩(24=パーク24)が5度目の優勝。連覇がかかったパリ五輪では2回戦敗退に終わったが、復活Vを遂げた。

 これに兄は「うれしく思う。パリのあの悔しい負けから、妹の詩も世界選手権に出ているのはすごい。あの悔しさは、普通ならもう柔道がしたくないと思う。僕たちは4年に1度の五輪に人生をかけているので。そこから復帰して、強い相手に勝っての優勝なので」とねぎらった。