新日本プロレス15日の大阪城ホール大会で、IWGP世界ヘビー級王者の後藤洋央紀(45)が鷹木信悟(42)の挑戦を退け7度目の防衛に成功した。29日名古屋大会ではザック・セイバーJr.とのV8戦が決定的だが、王者が掲げる後藤革命はまだまだ終わらない。米AEWとの「Forbidden Door(FD)」(8月24日、英国・ロンドン)での青写真を明かすとともに、プロレス転向がウワサされる〝あの男〟にもラブコールを送った。

 天下分け目の大阪城決戦は、ベテラン同士の意地がぶつかり合う大激闘となった。鷹木の猛攻に耐えながらも、新技のレインメーカー式GTR「後藤革命」で3カウントを奪取。バックステージでは、5月の米国・オンタリオ大会でのV6戦がまさかのダブルフォールでドローに終わっていたザックに「もう一度、このベルトをかけて戦おうぜ」と再戦を呼びかけ、名古屋大会でのV8戦が決定的となった。

 ザック戦をクリアすれば、真夏の祭典「G1クライマックス」(7月19日、札幌で開幕)、そしてAEWとの合同興行FDへ、王者として出撃することが確実となる。今年2月の大阪大会で悲願の最高峰王座奪取を果たし、最多防衛記録更新の快進撃を続けてきた後藤にとってFDは大きな意味を持つ。三重県立桑名工業高校の同級生で、高校時代にIWGPをかけて戦うことを約束し合っていた、柴田勝頼がAEWを主戦場としているからだ。

 後藤はベルト奪取前から柴田との防衛戦を見据えていた。実現の可能性が最も高い舞台がFDだが、ここにきて同団体のトップスターのウィル・オスプレイから対戦を熱望されている。この状況に後藤は「オスプレイとも一度もやったことないから、たしかに面白いなって。でも俺にはやりたい相手がいるし、最初から言っている。挑戦者決定戦をやって勝った方が挑戦でもいいですし、俺としては王者で居続けるだけですね」と豪語。「これぞ本当の〝禁断の扉〟じゃないですか? オスプレイとは初対決、柴田だってもう二度とできないと思われていただけですから。だからこそベルトは落とせないですね」と目を輝かせた。

 さらに後藤は現役プロレスラーだけでなく、柔道男子100キロ級で2021年東京五輪金メダルのウルフ・アロンにも熱視線を送る。ウルフは今月10日の柔道引退会見で「表に立ちたい気持ちが強い」と明言。かねてささやかれているプロレス転向が実現するか注目が集まっている。

 後藤は「一緒に焼き肉食ったことありますよ。1年前だったかな? 偶然会って。『興味あります』みたいな感じで言っていたので『ぜひ来てください』みたいな話をしました」と実際にラブコールを送っていた事実を明かす。そして「焼き肉食った仲じゃないか、ぜひ来てくれって。盛り上がるんじゃないですか?」と改めて呼びかけた。

 ちなみに、バルセロナ五輪柔道銀メダルの小川直也がプロレスに転向した際、デビュー戦の相手を務めたのは当時のIWGPヘビー級王者・橋本真也だった。現在の団体最高峰王者として「いつ何時、誰の挑戦も受けるモットーでやってますので。戦う機会があればとも思いますし」と将来的な対戦にも意欲をのぞかせた。

「俺は、新日本の未来をつくります! 後藤革命はずっとずっと終わらない。最後の最後まで後藤革命について来い!」。団体をけん引するベテラン王者は、尽きることのない野望と夢を胸に、革命の炎を灯し続ける。