日本ハム・伊藤大海投手(27)が20日の中日戦(バンテリン)に先発し、今季初完封勝利でリーグトップに立つ7勝目(4敗)をマーク。パ首位を快走するチームもエースの快投で1―0と接戦を制し、貯金も今季最多の「13」とした。
序盤から走者を得点圏に背負う苦しい場面が続いたものの、伊藤は要所を締める投球で相手に得点を与えず。中盤以降は自らギアを上げ、粘る中日を何とか振り切った。
とはいえ、これまでの投球とは異なり、この日はやや不調気味。本人も試合後「今日は明らかにコンディションが良くなかった。最初から体が良くなかった」と語ったように、状態の悪さは否めなかった。にもかかわらずなぜ、粘りの投球で着々と白星を積み上げられるのか。背景には同僚の好調と、自身の投球術の成長がからみ合っている。
19日の巨人戦(東京ドーム)では後輩・北山亘輝投手(26)が「ノーヒットノーラン」まであと2人となる1安打完投勝利。チームメートの先発投手も次々に完封、完投勝利を挙げている。こうなると、エース右腕も簡単に負けるわけにはいかない。このチーム内の競争効果こそが、伊藤の投球に好影響を与えている。
さらに、年々進化を遂げる「抜群の投球術」も忘れてはいけない。伊藤は今季「揺れながら落ちる」と言われる新球「キックチェンジ」の習得に挑戦。毎年新たなことに取り組むことで〝引き出し〟を増やし続けている。こうした投球幅の拡大のおかげで、多少状態が悪くても相手を封じ込めるコツをつかみつつあるのだ。常にバージョンアップを図る姿勢が、白星を呼び込む原動力になっている。
この日の自身の投球について伊藤も「明らかに状態が良くない中でも、慎重に丁寧に投げようと思った結果が、良い感じにまとまってくれたので」と振り返りつつ「今日のような力感である程度はコントロールできて、勝負どころで強いボールを投げられたのは今後につながると思う」。今後に向け、あらためて手応えをつかんだ様子だった。
好投を続ける同僚に触発され、さらに飽くなき探求心で自らの投球術を着々と磨く右腕。この調子ならば、昨季に次ぐ2年連続最多勝も夢の話ではなさそうだ。












