コメ担当大臣を自任する小泉進次郎農水相は30日、神奈川県内にある政府備蓄米倉庫を視察。「世界一の管理水準と言ってもいい。国民の安心感にもつながる」とアピールした。
農水省はこの日、中小スーパーや米穀店を対象に2021年産の古古古米の随意契約を再開。随意契約で22年産を20万トン、21年産を10万トン放出すると発表しているが、小泉氏は必要があれば残りの30万トンの放出も辞さない考えを示している。
それだけ備蓄米5キロ2000円にこだわっているわけだ。こうしたスピード感のある小泉氏の動きに自民党内の農水族がいい顔をしていないという。もっとも表向きは農水族が具体的に抵抗をしているという話はない。
永田町関係者は「進次郎効果で参院選に向け空気感が変わったのは事実です。自民党に対する逆風が和らいでいる」と指摘し、自民党内でもあえて小泉氏のやることに水を差さないことにしているのではないかという。
一方で備蓄米放出の効果は限定的だとの観測もある。「備蓄米60万トンを放出したとしても、ほかのコメの価格にどこまで影響があるのかは不明です。60万トンという数字は世帯ごとには10キロにしかならない。すぐになくなってしまう」(同)。総務省によると、日本の世帯数は2024年1月の時点で約6000万世帯になる。
農水族のドンと指摘される森山裕幹事長は「コメは安ければいいというものではない」とけん制。備蓄米だけならコメ全体への影響は少なく、「自民党としては選挙まで進次郎効果が持ってくれればいいというところではないか」(同)と、農水族も様子見だという。
いずれ中長期的な視点でコメをどうするかという議論をすることになる。野党議員は「減反はやめ、所得補償をやる」と訴える。小泉氏も減反政策の見直しに言及しているが、いざやるとなったら農水族の抵抗もあり得そうだ。本格的なコメ政策は備蓄米を放出し終えてからが本番となる。












