中国でパラグライダー(滑翔傘)をしていた男性が誤って雲に吸い込まれ、高度8598メートルまで上昇し、男性は全身が凍り付くも、奇跡的に生き延びて、着陸した。〝事件〟は中国本土で注目を集め、当局が事件の調査を開始するに至った。香港メディア「香港01」が27日、報じた。

 パラグライダー愛好家「六兄弟」が24日、甘粛省西部と青海省北東部の境界にある祁連(きれん)山脈の高度3000メートルから上空を滑空していたところ、誤って雲に吸い込まれ、高度8596メートルまで運ばれた。この高度は大型旅客機が飛行する成層圏高度に相当している。

 極寒で酸素が欠乏した環境下で、全身が凍りついたが、幸運にも意識的にパラグライダーをコントロールすることができ、無事に着陸し、奇跡的に生還した。

酸素不足の中、パラグライダーを操縦した六兄弟(微博@ChengXiaoZhiから)
酸素不足の中、パラグライダーを操縦した六兄弟(微博@ChengXiaoZhiから)

 飛行カメラがそのスリリングな過程を撮影していた。映像では、六兄弟の全身が氷で覆われていたものの、意識を保ちパラグライダーを操縦し、最終的に高度1000メートルの地点に無事着陸した様子が映っていた。

 六兄弟は「その時、酸素不足を感じ、手は外で凍えていました。手は露出していたので、綿の手袋の中に入れるべきかどうか分かりませんでした。この事件は単なる事故であり、世界記録に挑戦するつもりはありませんでした」と回想した。

 雲の内部に入ると視界がゼロになり、マイナス55度に達する極度の低温、酸素不足、着氷、雷に遭遇する可能性があるため危険だ。六兄弟は今回の事件がSNSで広まり、マネする動画配信者が出ないことを祈っているという。

 また、中国国家体育総局の「航空スポーツ管理弁法」第14条によれば、航空スポーツに従事する部隊や人員が飛行活動を行う場合、規定に従って航空交通管理部門に空域を申請し、許可を得た場合にのみ飛行を行うことができる。六兄弟は申請していなかった。当局が事件を調査している。