柔道男子66キロ級で五輪2連覇の阿部一二三(パーク24)は、最後まで〝真っ向勝負〟を貫いた。
無差別級で争われる全日本選手権(29日、東京・日本武道館)の2回戦では、100キロ超級の鈴木太陽(日本製鉄)と対戦。序盤は阿部ペースで試合を進めるも、4分7秒に大内返しで一本負けを喫した。初戦は81キロ級の佐藤佑治郎(山形県警)に背負い投げで一本勝ちを収めたが、登録体重120キロの大柄な選手には及ばなかった。
5階級上の鈴木と死闘を繰り広げた阿部は「自分の柔道、攻めの姿勢で試合ができたので悔いはない」と晴れやかな表情で試合を回想。多くの子供たちが阿部に声援を送る中での戦いについては「シンプルに柔道が楽しいと思ってほしいし、僕も正直小さい頃は大きい選手に勝てなくて悩んでいた。でも、こうやって僕が重量級と戦う姿を見て、軽量級でも重量級と戦えるんだ、勝てるんだと思ってもらえたらすごくうれしい」と神妙に語った。
この試合は終盤に旗判定も頭をよぎったというが「自分らしくないなと思った」とひるまなかった。「1回戦もそうだが、投げに行く。昨日から投げに行くつもりだった。重量級と対戦したら投げるか、投げられるかとなるのはわかっていた。それでもやっぱり投げに行きたいという思いが強かったので、最後は正面からぶつかれてよかった」と振り返った。
日本一決定戦は2回戦で幕を閉じたが、6月には世界選手権(ハンガリー・ブダペスト)を控えている。「自分らしい柔道でしっかり優勝する。優勝して、3年後のロサンゼルス五輪につなげることを意識したい。もう戦いは始まっているので、しっかり内容も重視しつつ、圧倒的な力で優勝することを意識して、しっかり調整していきたい」と力を込めた。












