セオリー通りの結果だった。出場機会に恵まれない選手の移籍を活性化させる「現役ドラフト」が9日に行われ、ソフトバンクはDeNAの上茶谷大河投手(28)を獲得。ホークスからは大卒2年目の吉田賢吾捕手(23)が日本ハムへ移籍した。

 ネット上などではドラフト1位入団で通算20勝を挙げるなど実績豊富な上茶谷の放出と同時に、打撃力に定評のある鷹の有望株・吉田のリスト入りに賛否の声が上がった。それこそがまさに、両者が魅力十分の選手であるという証左だった。今回で3回目となった現役ドラフト。「良い選手を出さなければ、新戦力となり得る選手は取れない。そこは過去を振り返ってもはっきりしている」(フロント関係者)。球団側にとっては想定通り、見返りの大きい結果だった。

 一夜明けた10日、取材に応じた小久保裕紀監督(53)は「今回(現役ドラフトで)名前が挙がっていた中では、ホークスとしては1番手の評価だった。1番手を取れたのはよかった」と舞台裏を明かした上で、上茶谷の獲得を素直に喜んだ。今オフは投手補強が最大のテーマ。先発、中継ぎで一軍通算121試合登板の右腕を狙い撃ちで獲得した満足感は現場、フロントとともに大きい。

 上茶谷は現在、メキシコで開催中のウインターリーグで武者修行中。来季にかける思いも人一倍だ。有望株を出して、一番欲しい選手を手に入れた鷹。両者には、新天地で現役ドラフトの意義を証明する活躍が期待される。