【カリフォルニア州ロサンゼルス24日(日本時間25日)発】ドジャースの大谷翔平投手(29)が25日(同26日)に元通訳・水原一平氏(39)の違法賭博問題について取材に応じることになった。球団が発表した。今回の一件についてこれまで語ることなく、米メディアから説明を求められていた背番号17が何を話すのか注目される。本拠地ドジャー・スタジアムでの古巣エンゼルスとのオープン戦に「2番・DH」で先発出場し、1打席目は左飛だった。

 試合前のドジャー・スタジアムは28日(同29日)の本拠地開幕戦を控えた華やかさと水原氏の違法賭博問題による重苦しさが混ざり合う異様な雰囲気だった。報道陣の最大の注目はもちろん大谷だ。ロッカーに戻ってきた瞬間を逃さず番記者ら数人が近づき「(スキャンダルについて)いつ話すのか」と囲み取材を要請。スタッフと広報が止めようとし、一瞬緊張感が漂ったが、本人が小さな声で「トゥモロー(明日)」と返答、その場を後にした。

 大谷に話しかけた米スポーツサイト、アスレチックのファビアン・アルダーヤ記者は、その時の大谷の表情は「話しかけられると思っていなかったのか、少し驚いた様子だったが、落ち着いていた」と話した。

 球団を解雇された水原氏が違法ブックメーカーに少なくとも450万ドル(約6億8000万円)の負債を抱え、大谷が肩代わりしたと報じられている問題は日ごとに混迷している。

 水原氏が米スポーツ専門局ESPNの19日(同20日)の取材に一度は「二度とギャンブルをしなければ助けるとして払ってくれた」「彼が自分のパソコンにログインして送金した」と借金の肩代わりを認めたものの、翌20日(同21日)に発言を撤回。「彼(大谷)は何も知らなかった」と180度変えた。

 MLBは22日(同23日)に「この件の調査手続きを開始した」と声明を出し、AP通信は「内国歳入庁(IRS)が水原氏を捜査している」と伝えた。

 ワシントン・ポスト紙(電子版)は23日(同24日)に違法ブックメーカーの胴元とされるマシュー・ボウヤー氏(49)の代理人弁護士のインタビューを掲載した。ボウヤー氏が違法な賭博を行っていたことを認め、賭けをしたのは大谷ではなく、水原氏だったと断言。「(ボウヤー氏は)大谷と話したことも、会ったことも、メールしたこともない。会って、話して、メールしたのは一平だけ」と強調。大谷の関与を否定している。

 しかし、大谷が水原氏が解雇された21日以降、沈黙を守っていることが混迷に拍車をかけ、米メディアが説明を求める事態になっていた。それがようやく25日に重い口を開くことになった。

 捜査当局やIRSが捜査を進めている中、話せる内容は限られるだろうが、それでも肉声で思いを伝えることは重要だ。

 デーブ・ロバーツ監督は試合前の囲み会見で大谷が取材に応じることについて「それはいいことだと思う。正しいことだと思うし、彼が話すと言うことに対してうれしく思うよ。事態に対し、彼が知っていること、彼の考えを聞けることで、もう少し明確な見解を得られる」と語り、「楽しみ」と付け加えた。

 初回一死無走者は大歓声を浴びて打席へ。先発の右腕キャニングの1ボールからの2球目、外角低めのボールを逆方向にバットを跳ね上げたが左飛だった。