第96回選抜高校野球大会(18日開幕、甲子園)の組み合わせ抽選会が8日に大阪市内で行われ、初戦のカードが決定した。低反発バットの導入もあって“投高打低”と言われる今大会は好投手がズラリ。そんな中で頭一つリードするのが大阪桐蔭。星稜(石川)、広陵(広島)もひけを取らず、青森山田、作新学院(栃木)、健大高崎(群馬)も投手力でトップに迫る。紫紺の優勝旗を手にするのはどこか、行方を占った。 

 5年連続出場の大阪桐蔭は長身右腕・平嶋(3年)をはじめ左腕・山口祐(3年)、南(3年)、森(2年)、中野(2年)といずれもエース級をそろえ、屈指の投手王国をつくった。187センチの平嶋は最速154キロを誇り、ツーシーム、スプリットと変化球のキレも抜群で、151キロ右腕の森も世代ナンバーワンの呼び声も高いスーパー2年生として注目される。

 打線は昨秋の公式戦で打率4割7分5厘の4番・ラマル(3年)と徳丸(3年)が中軸を担い、V候補の筆頭は揺るがない。西谷監督の甲子園通算勝利数もあと1勝で智弁和歌山の高嶋監督の68勝に並び、新記録達成に期待がかかる。

 神宮大会Vの星稜も総合力でひけを取らない。経験豊富な143キロ左腕・佐宗(3年)は安定感抜群で試合をつくれる絶対エース。昨秋からの新チームで公式戦は実に30勝1敗1分けと無双ぶりを誇っている。能登半島地震で練習が中断してしまったが、苦難を乗り越えてセンバツ初Vを狙う。

 広陵は昨春4強、昨夏も3回戦進出に導いたエースの高尾(3年)と只石(3年)のバッテリーが聖地でリベンジに燃えている。スライダー、カーブ、スプリットに磨きをかけ、中国大会を3連覇。2番手の2年生右腕の堀田、山口(3年)、相原(2年)も台頭してきた。主将の只石は打の中心でもあり、不動の4番。中井監督の1点をもぎ取る緻密な野球が健在だ。

 投手力なら187センチの関(3年)、185センチの桜田(3年)の長身2枚看板を擁する青森山田もトップレベルだ。東北大会の決勝ではライバルの八戸学院光星(青森)を相手に桜田の伸びのあるストレートとチェンジアップ、カーブ、スライダーの変化球が冴え渡り、ノーヒットノーランを達成。シニアで全国を制した部員も多く、サッカー部に続く頂点をうかがう。

 作新学院は大会屈指の好投手、小川哲(3年)が大黒柱。最速147キロのストレートとカットボール、スライダー、カーブを駆使し、昨秋の公式戦9試合で59イニングを投げて防御率1・07。完投能力もあり“江川2世”と称される。打線も優勝した関東大会3試合で27得点をたたき出し、破壊力抜群だ。

 九州勢なら昨夏4強メンバーが多数残る神村学園(鹿児島)の強打が健在だ。増田、正林、岩下、上川床(いずれも3年)のクリーンアップがグレードアップし、エース左腕の今村(3年)を援護する。

 他にも洗平(3年)と岡本琉(3年)の「W左腕」の八戸学院光星、146キロ左腕・佐藤と147キロ右腕・石垣の2年生コンビを擁する健大高崎も上位進出の可能性が十分。群雄割拠の戦いがスタートする。