新日本プロレス24日札幌大会で、IWGP世界ヘビー級王者の内藤哲也(41)がSANADA(36)の挑戦を退け初防衛に成功した。

 今年の1月4日東京ドーム大会でベルトを奪った前王者を迎え撃ったダイレクトリマッチにして、2勝2敗で迎えた「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」と「Just 5 Guys」シングル5番勝負の決着戦。内藤とSANADAは、互いの必殺技であるデスティーノとデッドフォールを幾度となく切り返し合う高度な攻防を展開した。

 ラウンディングボディプレスからのデッドフォールを回避した内藤は、コリエンド式デスティーノで反撃。さらにシャイニングウィザードからまたもデッドフォールを狙われたが、トルネードDDTの要領でフロントネックロックに捕獲する。

 さらに掟破りのデッドフォールを狙った内藤だったが、これを側転で回避されると、後頭部へのシャイニングウィザードを浴びてしまう。追撃のシャイニングウィザードからデッドフォールを狙われ、万事休すかと思われたが、起死回生のスイング式首固めで大逆転の3カウントを奪ってみせた。

 ベルトを守り抜いた試合後のリング上ではドラマが待っていた。解説席には、1月末で新日本を退団し、この日の大会でラストマッチを終えたオカダ・カズチカが座っていた。内藤は「今日の札幌大会でこのリングを離れる男がいるわけで…2007年8月、その男が初めて新日本のリングで試合をした相手が俺。その俺に何も言わずにこのリングを去ろうとは…オカダ、寂しいぜ」とメッセージ。代名詞の「デ・ハ・ポン」大合唱のパフォーマンス後に、何とオカダをリング上に招き入れた。

試合後、オカダ・カズチカ(左)を送り出す内藤
試合後、オカダ・カズチカ(左)を送り出す内藤

 内藤が拳を突き上げると、オカダがグータッチで応じようとしたところで襲撃する。これに呼応したオカダもドロップキック、レインメーカーを繰り出そうとしたが、内藤は間一髪で回避。両者が笑みを浮かべると、会場からは大歓声が巻き起こった。最後はリングに残った内藤と引き揚げるオカダが、遠い距離を挟んでグータッチをかわした。

 バックステージに現れた内藤は「凱旋帰国後のオカダの活躍がなければ、俺が挫折することはなかったでしょう。でも、その挫折があったからこそ、たくさん悔しい思いをして、そして悩んで、メキシコに行ってロス・インゴベルナブレスに出会ったわけで。そういう意味で、俺はオカダに感謝してるよ。このリングを離れるんだろ? じゃあ、さっさといなくなれよ。…でもオカダ! またどこかで会おうぜ、カブロン!」と言い残し、控室へ。唯一無二のライバルの門出を、制御不能男らしく見守っていた。