預けたロレックスが戻ってこない! ロレックスなどの高級腕時計シェアリング事業の「トケマッチ」が先月31日に突如、サービス終了と運営会社の解散を発表。ネット上には被害者の会が結成されるなど波紋が広がっている。

「トケマッチ」は、使われていない高級腕時計を運営会社がオーナーから預かり、ユーザーに貸し出すもので2021年にスタート。オーナーは月々の預託料を受け取る。社長自らがテレビ番組に出演したりCMを流したりして知名度を上げ、昨夏時点で1500本以上の高級腕時計を預託されていた。

 それが突然の法人解散だ。運営する「ネオリバース」は預かった時計について、ホームページ上に「6か月を目安として発送手配いたしますが、万一ユーザー側の帰責事由等によりご返却が難しい場合、弊社サービス規約第9条及び所有時計の預託に関する同意書に基づき、損害賠償の金額をお支払いさせていただきます」としている。

 現在のところ約700本、額にして数十億円とも言われる額の高級腕時計が“行方不明”と言われている。中には預託品がフリマアプリで売られていたという報道まであり、SNS上では運営会社の詐欺を疑う声が上がっている。

 いったい何が起きているのか? 悪徳商法や詐欺に詳しい多田文明氏は2つの可能性を指摘する。

「ひとつは運営会社自体が詐欺を行った可能性。高級腕時計は中古品でも定価以上の高値がつくものがあり犯罪集団に狙われやすい。こうした犯罪集団は運営実績を作って信用させて、できるだけモノを集めてから“飛ぶ”のが常とう手段。今回も重なる部分はある」

 ただし、多田氏は社長が自ら多数のテレビ番組に出演し、預託品もフリマアプリに出品されていたことを疑問視。犯罪集団は顔をさらす行為を嫌うばかりか、現金化も足がつきにくい個人店に持ち込まれることから手口が稚拙すぎると指摘した。

 そんななか浮上してくるのが、犯罪集団が闇バイトを利用してトケマッチのサービスを悪用し、運営会社が立ち行かなくなった可能性だ。

「シェアリングサービスの肝はユーザーの人的担保となる身分証明だが、今の時代はしっかり確認しないと偽造できてしまう。犯罪集団が闇バイトで大勢の素人を雇って一斉に高級腕時計を借りさせ、それをフリマアプリで現金化させた可能性は考えられる。時計に詳しくなければ対面になる個人店よりフリマアプリで売る方が安全と考えるのも自然だ」(同)

「ルフィ」を名乗る男たちが指示した強盗事件で問題視された闇バイト。多田氏は今回もそれが活用された可能性があるとみている。

 いずれにしても運営会社の関係者は雲隠れ状態で、法人解散に至った詳しい経緯は語られていない。ユーザーの中には数千万円相当の高級腕時計を預託していた人もおり、一刻も早い説明が求められている。