【アリゾナ州グレンデール15日(日本時間16日)】早くも「実戦モード」に突入だ。ドジャースの大谷翔平投手(29)がキャンプ7日目にブルペンで打席に立ち、先発ローテーション候補の右腕エメット・シーハン(24)を相手に球筋を確認した。生きたボールを見るのは昨年9月3日(同4日)の敵地アスレチックス戦以来、165日ぶりだが、21球の“真剣勝負”は迫力十分。周囲は「スイングしろ!」と盛り上がったほどだ。予想を上回る仕上がりに現地ではオープン戦出場の前倒しを期待する声が上がっている。
この日早朝に発表された選手の練習メニュー表に大谷と山本由伸投手(25)の名前はなかった。これを見たドジャースを取材する総勢100人近い報道陣は誰もが「今日の2人は軽めの調整だけだろう」。そうタカをくくっていた。だが、調整に妥協を許さない大谷に休日はないのだろう。
現地時間午前10時40分過ぎにその瞬間は突然、訪れた。ドジャーブルーのユニホームに袖を通した大谷がバットと防具を持ち、室内練習場に隣接するブルペンに姿を現すと、投げ込みを行っていたシーハンの投球を凝視。その数分後、ロバーツ監督やフリードマン編成本部長らが見守る中、シーハンの投球動作を制すると、球筋を確認するために打席に入った。白のエルボーガードとすね当てを着用。戦闘態勢だ。
シーハンが投じた直球の球速は150キロを超えていたが、その1球1球を打席内で慎重に確認。シーハンがスライダーやチェンジアップを投じた際には、投球を制し捕手と話し込む場面も。これにはシーハンも苦笑いを浮かべるしかなかった。
10球目前後から大谷の表情は引き締まり「実戦モード」に。試合同様にバットを構えてフォームを決めると、右足でタイミングを計る。バットを動かすそぶりを見せ、ボールを捉えようとしているように見えた。するとこの様子を傍らで見守っていたロバーツ監督が思わず「おいショウヘイ、スイングしろ!」と絶叫。大谷は笑顔を見せた。
シーハンは練習後「(大谷が)打席に入ることは昨日知らされていたんだけど。(打席で)スイングされなくて良かったよ」。マウンド上の投手に恐怖を感じさせるほど打席の大谷は鬼気迫っていた。
結局、およそ8分間、計21球で目慣らしを終えた。その後は山本らと談笑し、1時間後には何事もなかったようにロッカールームを後にした。
ロバーツ監督は「ライブBPで実際に投手を相手にする前に、スタンドイン(打席に立つ)をしたいと彼の希望だった」と明かすとこう続けた。
「ショウヘイは、エメ(シーハン)のファストボールの質がとても良く、カーブはキレがあるし、チェンジアップを気に入ったと言っていたよ。エメにとってもショウヘイにスタンドインをやってもらったのは良いことだったし、ショウヘイにとっても有意義だったと思う」
このキャンプではすでに屋外でのフリー打撃を2度行っている。だが、メジャーの一線級投手の生きたボールを打席で見るのは昨年9月3日の敵地アスレチックス戦以来、165日ぶりだ。実戦にまた近づいた。この姿に現地報道陣からは「この時期に実力投手相手に打席で球筋を確認するということは…。もうショウヘイの実戦は近いな」とオープン戦出場の前倒しを期待する声が続出したほど。
ドジャースの本拠地でのオープン戦は23日(同24日)のパドレス戦が初戦。当初オープン戦出場は2月終盤から3月上旬と予想されていたが、いきなり雄姿を見ることができるかもしれない。












