プーチン大統領の秘密兵器か…。ロシアの極秘電子兵器がNATO側の航空機や船舶のGPSシステムに誤作動を起こしていると西側諜報機関が懸念している。

 エストニア軍のマルティン・ヘレム司令官によると、フィンランド、スウェーデン、バルト三国、ポーランドで空と海の交通のGPS誘導に混乱が生じているという。ヘレム司令官は英紙テレグラフに対し、「われわれが目撃したのは船舶や航空交通用のGPSの誤作動だ。ロシアが何かをやりたいのか、それともただ装備をテストしたいだけなのか、本当に分からない」と話した。

 バルト海、黒海、イスラエル付近などでもGPSの混乱が確認されているという。

 西側諜報機関はエストニアなどに混乱を引き起こしている疑いのある極秘電子兵器は、リトアニアとポーランドの間に位置するロシアの飛び地、カリーニングラードの軍事施設に拠点を置いている可能性が高い。

 兵器は「トボル」と呼ばれ、巨大なパラボラアンテナのような形だという。

 軍事事情通は「衛星通信抑制システムのトボルは多方向にGPS妨害信号を飛ばすことができます。正確な原理は明らかにされていません。本来はミサイルやドローンの攻撃からカリーニングラードを守る用途で設置されたといわれています。しかし防衛ではなく攻撃に使えば、他国の民間機、船舶の運航を妨害することができます」と指摘する。

 最近、GPSの混乱により飛行機が航空機追跡サイトから消失するケースが報告されている。

 航空機や船舶はGPSだけに頼って運航しているわけではないが、GPSの混乱が続けば、正確な位置情報を得られなくなるため、物流が滞ることが予想されている。