〝対岸の火事〟じゃない。立ち技格闘技「K-1」のカルロス菊田プロデューサーが、プロボクサーの穴口一輝さん(真正)が亡くなったことを受け、安全性の見直しに取り組むことを誓った。

 穴口さんは昨年12月26日の日本バンタム級王座戦で判定負け。試合後に右硬膜下血腫の緊急開頭手術を受けたが、今月2日に死去した。菊田プロデューサーは「思うところ? あります」と神妙な面持ちで、K-1も安全対策に乗り出そうとしていた矢先だったとし「ある海外団体と一緒に、安全に試合ができる体制を整えるための研究をしているところでした。それだけにショックです」と目を伏せる。

 安全改革の第1弾としてスタートするのが、ドーピング検査だ。これまで選手の良心に委ねられていた分野だが「第一歩として、次からドーピング検査を導入します。まずは抜き打ち。いきなり全員、というのはできないので」と「K-1 WORLD MAX」(3月20日、東京・国立代々木競技場第一体育館)からの導入を明言した。

 さらに今回も含めた事故の原因として「ものすごい減量の影響もあると思う。減量対策は今のところとっていないですが、何か考えたほうがいいと思っています。ONEさんは水抜きに独自の検査をしていて、それ自体は素晴らしいですよね」と指摘する。

 シンガポールの格闘技イベント「ONEチャンピオンシップ」とは選手出場を巡り〝ズンドコ劇〟を繰り広げたばかりだが、脱水症状になって体重を落とす「水抜き」を制限するべく、尿比重の検査を計量に導入している点は称賛。「あれとは別の形になるでしょうが、何かしらメスを入れたい。選手の話を聞くと、1日で8キロくらい戻すのも普通になっているようなので…」と心配そうに話した。

 話題の〝カルロス砲〟は、格闘技界喫緊の課題にも一石を投じられるか。