女子プロレス「スターダム」のIWGP女子王者・岩谷麻優(30)が、新たな使命を胸に秘めている。同王座戴冠から2023年は2回しか防衛戦が組まれなかったが、今年は違う。4日に朱里を退けV3に成功すると、今度は白川未奈から挑戦をアピールされた。再び存在感を増しつつあるアイコンが狙うのは、マット界の〝広告塔〟だ。

 岩谷が絶好調だ。4日に朱里との激闘を制し、IWGP女子王座のV3に成功。「久しぶりにアドレナリンだけで試合をしていて充実感しかなかった。あの試合を見ることを寝る前の日課にしていて、短期間でもう200回は見てます」と振り返る。

 昨年4月の横浜大会で元WWEスーパースターのメルセデス・モネから王座を奪取。8月に林下詩美、11月にCMLL女子王者ステファニー・バッケルと強豪を退けてきた。だが、ベルトの理念が似ているとされるSTRONG女子王座を持つジュリアが、昨年7月の戴冠からすでにV8を成し遂げたため、話題を奪われがちだった。

 そこで「ずっと同じ試合を見ていても成長がないので、今年の目標はIWGP女子王者として常に自分のベストマッチを超えていけるような試合をしたいなと思ってます」。今後は女子の名勝負製造機として、インパクトを残す。

 さっそく格好の相手も現れた。27日の仙台大会では白川から挑戦表明を受けた。これを「防衛戦をやることはリスクも高いので、(回数が少ないのは)ある意味ラッキーだったけど、前回の防衛戦からあまり期間が空かずに次の挑戦者が名乗り出てくれたのはうれしい」と歓迎。白川とはあまり接点がなかったが、2022年11月3日の広島大会で、当時の王者・上谷沙弥に根性で立ち向かったワンダー王座戦に感銘を受けたという。

「それまで全然気に留めてなかった選手だったけど、歯がボロボロになりながらも、『コメント出します』って言ってる姿からプロ意識が高いんだって思いましたね。リスペクトしてます」

 ワールド王者・舞華と共闘した白川は勢いに乗っているが、「このIWGPって一瞬で輝けるベルトだから死に物狂いで取りにくるだろうけど。その分、自分も死に物狂いで守らないといけない。楽しみですね」と自信の笑みを浮かべた。

 今年は個人としても重要な年だ。5月に自身の半生を描いた映画「家出レスラー」が公開されるため、メディア戦略にも力を入れる。「今、IT系会社や学校で講演会をやるオファーをいただいたりしているので、積極的に出てプロレスを見たことがない人との懸け橋になりたい」。準備も怠らないアイコンは「今年は真面目に日本語を勉強しないと…。日本語検定? そんなのあるんですか! じゃあ、それを取ります!」と宣言し期待に胸を膨らませた。