米CNNテレビ創始者のテッド・ターナーさんが6日(日本時間7日)に死去した。87歳だった。「型破りな富豪」はプロレス愛が深かったことでも知られている。

 ターナーさんのテレビ局「ターナー・ブロードキャスティング・システム(TBS)」は、1998年11月にNWA傘下だったジム・クロケット・プロモーションズを買収。WCW(ワールド・チャンピオンシップ・レスリング)を設立し、90年代にはWWF(現WWE)と並ぶメジャー団体に育て上げた。現在もWWEの看板番組として続く「マンデー・ナイト・ロウ(ロウ)」に、「マンデー・ナイトロ」を当てて月曜夜にWWFと視聴率戦争を繰り広げた。

 90年11月には新日本プロレスと業務提携。当時の坂口征二社長、倍賞鉄男取締役、タイガー服部レフェリーが渡米しWCWのターナー社長らと契約を結んだ。新日本と太いパイプをつくると、武藤敬司の化身グレート・ムタ、ハルク・ホーガン率いる伝説のユニット「nWo」などを誕生させ、ターナーさんはプロレス界に変革をもたらした。

 WCWは2001年にWWFに買収され歴史にピリオドを打つが、ターナーさんが設立したTBSとTNTは現在、米メジャー団体AEWの番組を放送している。6日(日本時間7日)放送の「DYNAMITE」&「COLLISION」3時間スペシャルのオープニングでは、ターナーさんの追悼セレモニーが催された。

 WCW番組に出演していたAEW実況のトニー・シバーニ氏は、リング上でターナーさんのプロレス界での功績を紹介。続いてWCWで大活躍し、AEWで引退したスティングが登場した。マイクを持ったレジェンドは「プロレスを心から愛する、すべてをささげる億万長者がいるなんて想像できるか? 彼は完全な献身で、あらゆる面で俺たちを支えてくれた」とターナーさんに哀悼の意をささげた。

 さらにターナーさんのプロレス愛を物語る思い出を披露。CNN幹部との会議で「プロレスはいつも赤字だから切れ」と番組打ち切りを勧められたが、スティングら選手には「レスラーの皆さん、今のまま続けてください。私には資金がたっぷりありますから」と告げたという。

 また、WCWのエース格だった〝狂乱の貴公子〟リック・フレアーは自身のXで追悼。ターナーさんとの2ショットもアップし「彼はレスリングへの愛から、多くのレスラーに数えきれないほどの機会をつくってくれた。安らかに眠れ、友よ!」などと投稿した。現在はWWEスタッフのウィリアム・リーガルも自身のXに「テッドは(英国出身の)私を米国に連れてきてくれた。私に給料を払い、6年間家族を養うことができたし、私と家族のグリーンカード取得も世話してくれた」と逸話を明かし、感謝の思いを記していた。