巨人に8年ぶりに復帰した矢野謙次打撃コーチ(43)が、オフにもかかわらず精力的にジャイアンツ球場へ足を運んでいる。
自主トレ期間中の同球場には若手からベテランまで日々さまざまなメンバーが汗を流す。その中に交じって「ほぼ皆勤賞」で練習場に姿を見せているのが矢野コーチだ。プロ野球界のオフ期間としては異様な光景と言える。規約上、指導者による支配下選手への指導は禁止。そのため、矢野コーチも選手へのアドバイスや直接指導などは行わず、陰から選手の練習風景を見守ったり、練習後の片づけなどを率先して行うなど裏方業務に励んでいる。
指導が禁止されていながらもコーチが姿を見せる――。矛盾しているかのように見える行動だが、これには明確な理由があった。
「オフの期間に選手を見てないのに、春季キャンプが始まる2月1日にいきなり『ああした方がいい』『こうした方がいい』とは言えないじゃないですか。選手それぞれの考えを持って取り組んできたのに、その経緯を知らずにむやみやたらにアドバイスはできないです」(矢野コーチ)
自らの現役時代の体験をもとにした持論で、この考え方には選手からも「キャンプインしてからコーチにいきなりフォームとかをいじられると『え?』ってなるじゃないですか(笑い)。でも自分の取り組む過程を見た人に言われるなら受け止めやすいです」と歓迎の声が出ている。
現役時代から後輩に寄り添う姿勢を徹底し、多くの選手に慕われてきた「熱血漢」。指導者としてもそのスタイルは崩さず、教え子たちと伴走していく。











