日大がアメリカンフットボール部の違法薬物事件を発端に、混乱状態となっている。すでに3人の逮捕者を出したアメフト部の正常化へ向けた動きはそっちのけで、大学上層部同士が争いを始める始末。事件の対応を巡り、林真理子理事長に辞任を求められた沢田康広副学長が、同理事長を提訴するなどゴタゴタが続く。そんな中、現役部員Aが直撃に応じ、現状への思いをぶちまけるととともに〝無法地帯〟だった寮内(現在閉鎖中)の様子も明かした。

 ――部は活動停止中

 現役部員A(以下A)活動停止は続いているが、毎週土曜日に大学で、1時間から1時間半のミーティングが開かれている。基本的に部員は全員参加。そこで今後のチームをどうしていけばいいか話し合い、考えている。8月から騒動が大きくなった後、数人が退部した。

 ――8月31日付で東京・中野の寮は閉鎖された

 A(大学側から)急に「家を探してください」と言われた。(千葉の)稲毛にあるトレーニングセンター(大学施設)に住めるようになったけど、月5万円(寮は月2~3万)かかるし、通学にも交通費がかかる。仕方がないから、シェアハウスに住む学生が多くいる状態。

 ――大学内部は混乱が続く

 A 酒井健夫学長と沢田副学長が辞職したところで、チーム内で起こった問題の解決にはならないし、(林)理事長が給料を半額にしたところで無意味。このチームがいい方向に進むわけがない。

 ――第三者委員会の調査報告書では、中村敏英監督らは2022年11月時点で部員の薬物使用を把握していた

 A 今思えば、昨年12月とかの段階で活動を自粛していたら、春(オープン戦)は戦えなかったけど、大事な秋のリーグ戦は戦えたと思う。関東学連が出場を認めなかった理由の一つに「部関係者(指導者、学生を含む)の責任の所在が明らかでないこと」とあった。一番の願いはチーム再生だけど、中村監督がいる限りは無理ですね。

 ――報告書によると、22年12月に部内での薬物講習会が実施された

 A その段階では、使用の疑いがある人とコーチが1対1で面談するだけだった。(薬物と)関わりのない部員は面談自体なかった。講習会でも、大麻が見つかったという説明は一切なかった。

 ――報告書では「寮の305号室を中から電源コードなどで施錠し、外から入れない状態にして大麻を使用していた」とある

 A 自分は寮に住んでいて、たまに305号室に入れない時があった。お香のニオイがする時があったけど、なぜたいているのかはわからなかった。寮は火気厳禁で何回も注意されていた。ひどい時には、それでも3、4日たつとまた(お香を)始めていたこともあった。

 ――305号室の実態を確認しようとは

 A 一人ひとりプライベートがあるので、ずかずかと部屋に入るのも気が引けた。

 ――寮の屋上でも大麻が使用されたとの報告も

 A 屋上での使用も気づけなかった。ただ、屋上は立ち入り禁止。扉の鍵が閉められていて、その鍵は大人が保管しているけど、窓を開けて入っていた。屋上でバーベキューをしたことがバレて、より厳重に閉められたけど、どうにかして強行突破したみたい。

 ――18年の悪質タックル問題は気にならなかったか

 A 確かに問題はあったけど、日本一になりたいと思ってここに来た。日大に入る抵抗も最初はあったけど、アメフトをするなら強くて、環境が整ったところがよいと判断して入部した。チームがしっかり再生することを願っている。