パ・リーグCSファイナルステージ第4戦(21日、京セラドーム)、オリックスが3―2で競り勝ち、アドバンテージの1勝を含めた通算成績を4勝1敗とし、3年連続の日本シリーズ進出を決めた。オリックスOBで本紙評論家の加藤伸一氏は59年ぶりの関西対決となった28日からの阪神との頂上決戦は「どちらも投手陣は強力で大味な試合にはならない」と予想。勝敗を分けるポイントに〝捕手対決〟を挙げた。

【加藤伸一・インハイアウトロー】 終わってみれば、レギュラーシーズンで2位ロッテに15・5ゲームの大差をつけたオリックスが王者の貫禄を見せつけた。最後はヒヤリとさせたものの、CSファイナルステージ4試合で見せたトータルの戦いぶりは、まさに横綱相撲だった。限られた戦力で善戦したロッテ・吉井監督の用兵には感心させられたが、力の差は歴然だった。

 満を持しての先発となったオリックスの宮城は6回無失点と危なげない投球を披露し、打っては森友哉が初回の先制2ランで勝負強さと好調ぶりを見せつけた。打線で精彩を欠いたのは4試合で13打数1安打だったゴンザレスぐらい。第1戦で7回5失点と本来の投球ではなかったエース・山本由伸も、大一番までにはきっちりと修正してくるだろう。

 日本シリーズは、阪神とオリックスによる59年ぶりの関西対決となった。どちらもリーグ1位のチーム防御率を誇り、阪神の2・66に対してオリックスは2・73。チーム打率も阪神が2割4分7厘でオリックス2割5分と似通っている。先発、救援とも質量豊富な強力投手陣を擁する守りを中心としたチームという点も共通しており、どちらが勝つにせよ、大味な試合にはならないだろう。打線任せの展開は予想しにくく、リードに定評のあるオリックス・若月と阪神・坂本の両捕手が鍵を握ると見る。

 選手、監督で日本一経験のあるオリックス・中嶋聡監督と、指揮官として初めての頂点を目指す阪神・岡田彰布監督のベンチワークにも興味が尽きない。似たようなチーム同士だけに、どれだけ選手とベンチが意思疎通をして戦えるかが、勝負を分けるのではないか。

 オリックスで心配なのは主力野手にケガ人が出たことだ。この日は試合前に左手首を気にするそぶりを見せていたという紅林がベンチ外となり、今シリーズ14打数6安打、打率4割2分9厘でMVPに輝いた主砲の杉本が左太ももを痛めて8回に途中交代した。まだ1週間あるだけに、万全の状態で本番を迎えてもらいたい。(本紙評論家)