7日に始まったパレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとイスラエル軍の戦闘は激しさを増し、双方の死者は11日、計2000人を超えた。イスラエルのガラント国防相は9日、ガザへ「総攻撃に向かう」と宣言。ハマスは、イスラエル兵、赤ちゃん、子供、女性、高齢者、米国人、タイ人ら150人ほどとみられる人質を拘束している。
ハマスの7日のテロ攻撃を受けてイスラエルはネタニヤフ首相が宣戦布告。同国は「われわれの9・11」と呼んでいる。軍は9日、過去最高となる30万人の予備役を招集したと明かした。大規模な地上戦を行う可能性が指摘されている。
地元メディアによると、イスラエル軍の部隊がガザ境界に到着し、地上攻撃の準備を整えていた時に、ハマスが「イスラエルによる新たな攻撃のたびに民間人の人質を処刑する。そして、音声とビデオで緊急に放送する」と警告を出したという。ハマスはすでに捕虜にしたイスラエル兵の斬首を行い、首を切断する様子をネットに公開している。
一部のテロ専門家は「地上戦が開始されれば、ハマスは1時間ごと、2時間ごとに人質を処刑する可能性がある。それはイスラエル軍の活動を制限することになるだろう」と指摘する。一方、イスラエルのある政界関係者は「イスラエル軍はハマスを残酷に攻撃し、捕虜の問題を重要視しないだろう」と発言。ネタニヤフ首相の元側近も「人質の問題があっても、イスラエルのガザ爆撃を止めることはできないだろう。ハマスが存在しなくなるまで止まらない」と言っている。
イスラエルの民間人を虐殺し、さらい、人質にする…そんなおぞましい計画を立てたのは、ハマスの軍事部門「アル・カッサム旅団」のモハメド・デイフ司令官(58)だといわれている。英紙サンによると、テロ専門家の間で“新ウサマ・ビンラディン”と呼ばれているという。
イスラエル紙タイムズ・オブ・イスラエルによると、2001年以降、5回の暗殺を生き延びた伝説を持つ。02年に片目を失い、06年には両脚と片腕を失った。14年にはデイフ氏を狙った空爆によって、妻、娘、息子を失った。21年にはイスラエル軍が1週間に2回の暗殺を試み、死んだとみなされていたが、後に生きていることが発覚。そして、今回のテロの首謀者とみなされている。











