WBC&WBO世界スーパーバンタム級王者・井上尚弥(30=大橋)とWBA&IBF同級王者マーロン・タパレス(31=フィリピン)の4団体統一戦の正式決定が近づく一方で、モンスターの今後を巡って1階級上のフェザー級で〝場外乱闘〟が勃発した。

 IBF世界フェザー級王者ルイス・アルベルト・ロペス(メキシコ)は、かねて井上との対戦を熱望。15日にジョエ・ゴンザレス(米国)との防衛戦を控える中、米専門メディア「ボクシング・シーン」は「ロペスはゴンザレス戦後に井上戦を望む」との記事を掲載。ロペスのマネジャーを務めるヘクター・フェルナンデス氏が「ゴンザレスの後、井上をフェザー級で歓迎したいと思っている」と語ったことを伝えている。

 フェザー級ではWBO王者ロベイシ・ラミレス(キューバ)も井上の将来の対戦候補として浮上しているが、フェルナンデス氏は「ロベイシはうまい選手だが、売れない。カネを稼ぎ、高い視聴率が取れる唯一の試合はロペスとの対戦だ。井上となら、われわれはタイトルをかけてもいい!」と力説。モンスターに向けて対戦のメリットを猛アピールした。

 これに怒り心頭なのが「売れない」と酷評されたラミレスだ。キューバメディア「プレーオフ・マガジン」は「ロベイシがロペスに反論『チャンピオンの言い訳はお粗末だ』」と題する記事を掲載。「両者(ラミレスとロペス)は以前にSNSや発言を通じて王座統一戦を示唆する言葉を交わしていたが、最近、メキシコ人(ロペス)は考えを変えた」「ロベイシとロペスは統一戦に向かうと見られていたが、このオプションは破棄されたようだ」とロペスの〝心変わり〟を指摘した。

 その上で「この発言に対し、キューバ人のロベイシは黙っておらず、自身のSNSで『チャンピオン(ロペス)がこんな下手な言い訳をするとは思わなかった! 俺は世界最高のフェザー級選手で、誰とでも戦う』と反論した」と袖にされたラミレスの怒りを伝えている。

 いずれにせよ、井上は1階級上の王者たちにも大きな影響を及ぼしていることは確か。フェザー級には元世界2階級制覇王者の亀田和毅(32=TMK)も参戦を表明し、王者となって井上を迎え撃つ青写真を描いている。モンスターの強さは階級を超越していると言えそうだ。