女性週刊誌の記者をしていた頃、泥酔して足のじん帯を伸ばしたことがある。一緒に飲んでいた人の話によると、3次会への移動途中、思い切り転んだらしい。しかし私は痛みを訴えることなく、ノリノリでカラオケを歌っていたという。翌朝、私は激痛とともに目覚めた。そしてゾウ足のごとく腫れあがった足首を見て、ようやくケガをしていたことに気づく。そう、酒のおかげで、じん帯を伸ばすほどの激痛にすら気づかなかったのだ。
このエピソードからもわかるように、酒には痛みを発する物質を洗い流す作用がある。また大量飲酒すると麻酔薬と似た効果をもたらすとも言われている。確かに虫歯の痛みに苦しんでいた時、酒を飲んだらケロッと治ったこともある。これを聞くと、酒を痛み止め代わりにしたくなるが、実のところ酒には痛みを増強させるという正反対の作用もあるのだ。
ご存じの方も多いと思うが、酒には血液の循環を促す作用がある。この部分だけを切り取ると、健康に良さそうだが、実のところ痛みにとっては逆効果。血行が良くなることによって、炎症や腫れが悪化し、痛みが増強してしまうからだ。
さらに肝臓でアルコールが分解される際、ケガの修復に役立つビタミンCが多く使われるため、傷の回復が遅くなるという難点も。そういえば先日、眼瞼下垂の手術を受けた際、「腫れが引くまでの1週間は禁酒するように」とドクターから注意があった。にもかかわらず5日目で酒を飲んだら、案の定まぶたがパンパンに腫れ、ダウンタイムが長引いてしまったっけ。やはりドクターの言いつけは守ったほうがいいということを、今さらながら身をもって知った(遅)。
ケガによる急性の痛みはもちろん、慢性的な痛みがある人はQOLを下げないためにも、酒はほどほどに飲んだほうが良さそうだ。また飲む際にはビタミンCを多く含む枝豆や、野菜スティックなどをつまみにすることをおすすめしたい。
※参考サイト=厚生労働省e―ヘルスネット












