森保ジャパンへの復帰はあるのか――。J1浦和に今夏加入したMF中島翔哉(29)は、かつて森保監督の就任時に代表で栄光の背番号10を託されて注目を集めた。近年は低迷が続いていたが、8月に浦和で6年ぶりのJリーグ復帰となり、再び脚光を浴びている。日本屈指のドリブラーが代表に復帰する可能性について、元日本代表MF前園真聖氏(49=本紙評論家)が占った。

 中島は2018年9月の森保ジャパン初陣から10番を背負い、強烈なドリブル突破やパスセンスの高さで存在感を発揮。瞬く間に攻撃の中心になり、MF南野拓実(モナコ)やMF堂安律(フライブルク)とともに〝ビッグ3〟として大きな期待がかけられた。

 しかし翌年のポルトガル1部ポルト移籍をきっかけに、首脳陣との不和やコロナ禍でのプライベートな問題、21年1月に移籍したアラブ首長国連邦(UAE)1部アルアインでの重傷などが重なって低迷。代表からすっかり遠ざかり、カタールW杯でも選外となった。

 そうした中、7月にトルコ1部アンタルヤスポルを退団して8月に浦和へ加入。6年ぶりのJリーグで復活を期すことになった。22日に行われたアジアチャンピオンズリーグ(ACL)プレーオフの理文(香港)戦では加入後初のスタメン出場。2ゴールの起点となり、いきなり勝利の立役者となった。

 かつての輝きを取り戻しつつある中島について、前園氏は「もともと代表の中心でした。ポルトガルなどでうまくいかないこともありましたが、持っているものは素晴らしい。まずはプレーすることが大事になるでしょう」と能力に太鼓判。出場機会を得て試合勘を取り戻せば、復活は十分に果たせるとみている。

「浦和は若返って競争も激しい。そこでまずはコンスタントに出場してレギュラーをつかむことでしょう。その中で良さを出していけば、代表でも期待したい。年齢的にまだ代表を諦めるのは早い。持ち前のドリブルの仕掛けなどを見せてほしいと思います」。森保ジャパンでは2列目のポジションはMF三笘薫(ブライトン)やMF久保建英(レアル・ソシエダード)など大激戦だが、中島が完全復活すれば強力なカードになり得ると期待を寄せる。

 中島は「すごくいいチームに来られた。これからどんどん、ゴールやアシストをしてチームに貢献したい」とポジティブに前を見据える。栄光の10番を背負いながら挫折も味わった男が、2026年北中米W杯へ向けて森保ジャパンのダークホースになるかもしれない。