北海道札幌市にある中央卸売市場で21日、初水揚げされたさんまの初競りが行われ、ご祝儀相場とはいえ1キロあたり最高23万円、昨年の5万5550円の約4倍となる値で落札された。1匹当たりに換算すると、約2万8000円となり、もはや超高級魚の域に達している。
今後、続々と大型船によるさんま漁が解禁されるが、今年のさんまの水揚げ予測は昨年同様に低水準と見られており、さんま1匹当たりの価格も水揚げ量のピークだった2008年から約10倍にまで上昇している。
そんななか気になるのはさんまの缶詰。おいしく手軽で安いというイメージだが、最近の物価高とさんま高騰で缶詰の価格も上昇する一方だ。
大手水産加工のマルハニチロによると、「弊社で使用するさんまはすべて国産で、仕入れ価格高騰は大きな痛手。これまで何とか自社努力で価格転嫁を抑えてきたが、近年の情勢下では自社努力だけでは厳しくなってきた。今後も不漁が続くようだと、さらなる値上げはやむを得ないかもしれない」と頭を抱える。
同社は今年2月に人気商品「さんま蒲焼」の希望小売価格を324円から378円に改定している。
さんまが不漁なら養殖できないのかと思う人は多そうだが、水産業関係者は「さんまの人工ふ化自体は成功しているが、それを養殖するとなると、魚価が安いので費用対効果が悪い。特にさんまは18度以下の水温を好むため、管理が難しく養殖に適していない」という。
水産庁によると日本近海のさんまの資源量は、03年に約600万トンと推定されていたものが、近年は100万トンを下回る評価が続き、今後も水揚げ量は歴史的な低水準が続くと見られている。このまま毎年のように不漁が続くと、いずれさんまの缶詰が500円時代に突入するかもしれない。











