このまま離日か、それとも残留させるべきなのか。日本ハム・王柏融外野手(29)の去就が、ここにきてにわかに注目を集めている。
王柏融は2018年オフに「台湾の3冠王」として3年総額4億円(推定)という大型契約で日本ハム入りしたものの、来日1年目から低迷。4シーズンで一度も「打率2割5分以上+2桁本塁打」がなく、周囲の期待を裏切った。今季は育成選手として再出発を図ったものの、二軍では56試合の出場で打率2割1分8厘、7本塁打、19打点。この結果、一時はチーム周辺でも「今オフは確実に戦力外」とささやかれていた。
だが、7月30日にチームが王柏融と支配下契約を結ぶと状況は一変。今月15日に今季一軍初昇格を果たすと、16日のロッテ戦(エスコン)では3打数1安打2打点。続く17日の同戦でも右翼へ豪快な今季1号本塁打を放つなど、ここまで一軍出場4試合ながら11打数4安打、打率3割6分4厘。シーズン終盤に入ってまさかの「発奮」を見せている。
こうなると複雑になるのが「来季王柏融をチームに残すのかどうか」という問題だ。
球団関係者の一人がその内情をこう話す。
「二軍で好成績を残していないにも関わらず王柏融を支配下登録した背景には、球団側の配慮が見え隠れします。というのも、王柏融は今でも母国・台湾では英雄扱いで、絶大な人気を誇る。そんな王柏融をこのまま二軍でくすぶらせ、オフに戦力外にしてしまえば、台湾側から見た日本ハム、日本球界の心象は悪くなる。だからこそ、球団側も日本での花道を飾らせる意味合いも込めて王柏融を支配下登録、一軍昇格させたはず。ところが、このまま結果を残し続けたら、簡単にはクビを切れなくなる。フロントは今後、彼の去就に相当頭を悩ませるでしょうね」
日本ハムはかねて野球人気の高い台湾からの集客に注力している。今年開場した本拠地・エスコンフィールドには、北海道観光の一環として台湾からの観光客も大勢訪れている。
先日もあるフロント幹部が「台湾から北海道に来る観光客をエスコンに呼ぶためにも、最低一人ぐらいは継続して台湾の選手がチームに在籍してほしい。ただ、その条件として重要なのは一軍の戦力になること。チームの勝利に貢献できなければ意味がないので」と熱く語っていた。そんな外的要素を含めると、王柏融の扱いはさらに複雑な状況に陥る。
チームは当面、王柏融を一軍で起用。シーズン終盤まで来季戦力になるかを見極める予定だが、最終的にどのような判断を下すのか。来季の助っ人補強にも影響を及ぼすだけに予断を許さない。












