天国から地獄…。巨人は8日の阪神戦(東京ドーム)に6―7で惜敗。首位を走る猛虎に9ゲーム差に突き放されたばかりか、再び4位に転落した。打線は粘りをみせたものの、何よりも痛恨だったのは3回途中5失点でKOされた菅野智之投手(33)だ。毎回失点で相手を勢いづかせる結果に、チーム内からは投球テンポを上げる〝セルフ・ピッチクロック〟を求める声も上がっている。
序盤の大量失点がすべてだった。5点ビハインドから長野、岡本和の2ランで追い上げたが、終始後手に回る展開となった。その最大の要因は3回途中までで7安打、3四死球を許して降板した菅野の乱調だった。本人は「先発としての役割を果たせなかったので、次回に向けて調整していきたい」と肩を落としたが、原監督は「(評価は)もう皆さんに任せます、あんなのは」と辛らつで「(序盤の失点を防ぐのは)どんなゲームでもそうでしょう。主導権を握ることは大事なこと」と語った。
チームは前戦に13―0で快勝し、この日からの首位・阪神との3連戦にはずみをつけた矢先の大量失点。これで故障で開幕に出遅れた今季の菅野は8度目の先発で2勝5敗となった。イマイチ波に乗れないのはなぜなのか。チーム内には「投球テンポの悪さ」の改善を指摘する厳しい声もある。
「智之が投げる試合は意外と試合時間が長い。そうなると、1球ごとに身構えて守る野手の攻撃にも影響してくる。繊細な投手なので、いろいろとこだわりやインサイドワークもあるのだろうけど…。それこそメジャーで導入された『ピッチクロック』のようなテンポを意識すれば、もっと援護点や勝ち星も見込めるんじゃないか」(チームスタッフ)
初回から3イニング連続で失点したこの日の菅野は、走者なしの場面では投球するまでにおよそ15秒。一方、走者を背負うと球を受けてから1球を投じるまでには35秒前後を要した。その上でピンチを招いて失点したため、攻守交代まで初回は14分、2回は20分、途中降板した3回は11分かかり、野手陣は計45分間守備に時間を割くこととなった。反撃が始まったのも2番手・今村が三者凡退に抑えた直後の4回の攻撃から。やはり投球リズムは攻撃面に影響を及ぼすことは否めないと言えそうだ。
今季からメジャーリーグで導入されたピッチクロックは、走者なしでは15秒、走者ありでも20秒以内に投球動作に入らなければペナルティーを課せられる。すでにシーズンも終盤に差しかかり、投球スタイルを大幅変更するのは難しそうではあるが…。逆転優勝へ不可欠な背番号18だけに、周囲の要求は高まっている。












