逸材の証しだ。全国高校総体(インターハイ)の陸上女子1500メートル決勝(3日、北海道・札幌市厚別公園競技場)が行われ、ドルーリー朱瑛里(しぇり、岡山・津山高1年)は自己ベストの4分15秒50で3位だった。優勝を逃すも高校1年生歴代最高記録をマーク。無限の可能性を秘めるダイヤの原石が持つ〝長所〟に迫った。

 大会新記録で優勝したカリバ・カロライン(鹿児島・神村学園3年)、2位のジェシンタ・ニョカビ(神奈川・白鵬女子2年)の留学生コンビに中盤以降は大きくリードを許す展開だったが、意地のラストスパートで表彰台を死守。「今まで練習してきた成果をしっかりと発揮できたのでよかった」と語る一方で「もうちょっといけたかなという部分はあった」と悔しさをにじませた。

 頂点には届かなかったものの、尊敬する東京五輪同種目8位入賞の田中希実(ニューバランス)が持っていた高校1年生歴代最高記録(4分15秒55)を更新。改めて潜在能力の高さを証明したドルーリーの走りについて、数多くの選手を指導してきた陸上関係者は〝上半身の使い方〟に着目した。

 かねて「理想的なフォーム」と評価されている中、同関係者は「彼女は親指を内旋する(内側に回す)形で腕を振ってヒジを引き上げるので、骨盤を後ろにぐっと引き上げることができる」と指摘。内旋の動作を入れることで、スムーズに下半身と上半身を連動させることができるという。

 変幻自在の腕振りもドルーリーの魅力。同関係者は「ある程度ペースが一定してきたら、肘の曲がりを少なくしている」と分析した上で「バランスを取りながら体の動きを安定させるというすばらしい切り替えができている」。場面に応じた腕振りが可能だからこそ、大人顔負けのラストスパートを繰り出すことができるというのだ。

 初の大舞台は先輩たちの底力を肌で感じた一戦となった。「初めてこういった速い選手、留学生の選手たちと一緒に戦うことができた。今後そういった機会も増えると思うのでいい機会になった」。一つひとつの経験を自らの成長につなげていく。