厳罰化を求む――。全国高校総体(インターハイ)の陸上女子1500メートル予選(2日、北海道・札幌市厚別公園競技場)で、ドルーリー朱瑛里(しぇり、岡山・津山高1年)が4分20秒53の全体2位で3日の決勝に進出した。北の大地で連日高校生の熱戦が繰り広げられる一方で、かねて女性アスリートに対する盗撮行為が社会問題となっている。ドルーリーの代理人を務める作花知志弁護士が本紙の取材に応じ、根深い〝闇〟と改善策を指摘した。
ストライドの大きな走りは大舞台でも健在だった。予選4組で登場したドルーリーは、序盤から先頭集団でレースを展開。後半はさらにギアを上げて組1着でフィニッシュした。レース後には「しっかりと決勝に力を残しながら、予選を走れたのはよかった。様子を見ながらだったが、いいレース展開ができた」と手応えを口にした。
ドルーリーは岡山・鶴山中3年時に出場した1月の全国都道府県対抗女子駅伝の3区(3キロ)で区間新記録(9分2秒)を樹立。一躍脚光を浴びたが、盗撮問題などで大会の欠場を余儀なくされたこともあった。一時期に比べて被害は減りつつあるものの「一般の方が中学生のころに撮った写真などを見て、たまに思い出してつらい思いになる」と話していたこともある。
盗撮はドルーリーだけでなく、多くの女性アスリートを悩ます問題の一つ。作花弁護士は「昔は高度なカメラなんてなかったから法律をつくる必要はなかったけど、最近は素人でも遠いところから写真が撮れるようになった。インターネットの発達などがあって、去年の7月に侮辱罪が改定されたが、盗撮も時代に合わせて、もっと重刑を科すような時代に来ているのでは」と指摘した。
各会場では盗撮防止策に力を入れている。しかし、見抜くのは難しいのが実情だ。同弁護士は「民事の損害賠償裁判だとイタチごっこになってしまうので、悪いことを国が取り締まるようにしないといけない。刑罰が重くなれば、警察も動きやすくなって、盗撮した写真をネットなどで流している人を特定しやすくなる。法律でもアスリートを守れないなら、観客が入れない、あるいは入場時にボディーチェックを設けて、機器は持って入れないようにするしかない」と改善策を訴えた。
その上で、未来を担う若きアスリートたちも被害を受けている現状から「ドルーリー選手のような素晴らしい学生たちが競技をやめることになってしまったら、大きな宝を失うことになる。だからこそ、国民で守っていかないといけない時が来てると思う」と力説した。
盗撮被害を根絶するためには、まだ取り組むべき課題がいくつも残されている。













