2019年12月に日本から中東のレバノンに逃亡した日産自動車の元会長カルロス・ゴーン被告が18日、日本外国特派員協会で開かれた記者会見にオンラインで登場し、久々に“ゴーン節”を炸裂させた。

 ゴーン被告は会社法違反(特別背任)などの容疑で18年11月に逮捕されたが、保釈中にプライベートジェットに搬入した箱の中に身を忍ばせ、まんまと逃亡に成功。先日には、日産などに日本円で1400億円以上の損害賠償を求めてレバノンで提訴した。この日、本人が逃亡先からオンラインで参加するという異例の会見に、国内外の多くの報道陣が訪れた。

 会見は日産の告訴が本題だったハズだが、フタを開けてみると、大半は日本の民事裁判での自身の正当性の主張と、司法制度への批判だった。

 多くの書籍が並べられた落ち着きのある書斎を背にゴーン被告は「逃亡は悪かったと一切思っていない」とキッパリ。「日本にいては死んでいるも同じことです。私は負け犬ではありません。最善策をとりました」と主張した。さらに、否認すると身柄拘束がなかなか解けない日本の司法を“人質司法”と揶揄し、「倫理的には、私の逃亡より大きな問題である」と語り早急に見直されるべきだと力説した。

 会見は1時間で、通訳を交えたために時間を要し、日本のメディアは日産提訴についての詳細を質問することができなかった。会見終了後に担当弁護士と通訳、関係者のもとに記者が殺到し、「話が違う。『レバノンの提訴についての説明』と案内に書いてあった」と詰め寄る場面もあった。結局、通訳がゴーン被告にコンタクトを取り、質問状送付の可否や回答についてを確認。希望する記者たちに共有するという形で決着した。国際刑事警察機構を通じて、国際逮捕状も発付されているのも意に介さず、露出が増えることになりそうだ。