〝新ヒロイン〟が悲願の世界一奪回への原動力となりそうだ。なでしこジャパンは14日、オーストラリア・ニュージーランド共催女子W杯(20日開幕)への壮行試合となる国際親善試合パナマ戦(ユアスタ)に5―0で圧勝した。いよいよ目前に迫った大舞台で期待を集めるのが、新たに栄光の10番を背負うMF長野風花(24=リバプール)だ。
なでしこジャパンで新たに10番の大役を任されることになった長野は、世界的な名門でも注目を集める存在だ。今年1月にイングランド1部リバプールに移籍し、すぐさま主力に定着。男子と同様に女子でも世界最高峰と称されるリーグで活躍している。「体のサイズやパワーでかなわない部分もあるけど、日本人だからこその良さが生きる場面もある。細かい局面での器用さや、チームメートの位置をしっかり見てプレーできる、そういうところで自分が(チームを)変えられる」と長野は自信を深める。
本職の守備的MFで、高い技術と視野の広さを併せ持ち、献身的な守備により攻守両面でチームを支える姿はまさに司令塔。そんな長野の実力は、名門でも〝破格の評価〟を受けている。長野は「日本人の女子選手では(所属が)初だし、リバプール伝統の8番を背負うということでプレッシャーや期待はすごく感じる。リバプールの8番はすごい番号。喜びを感じながらプレーしている」と語る。
リバプールで8番といえば、2004―05年シーズンの欧州チャンピオンズリーグ(CL)制覇など数々の伝説を築いたレジェンドのスティーブン・ジェラード氏や、クラブ歴代2位の285得点を誇りイングランド代表のエースとして母国開催の1966年W杯で優勝したロジャー・ハント氏など、そうそうたるメンバーが背負った番号。女子チームでも大黒柱と認められた選手だけがつけられる栄誉だ。
そんな大役を長野に任せることをマット・ベアード監督が熱望。入団時に「監督から連絡が来て『8番でいいでしょ?』という感じで。それで『大丈夫です』と言って決まりました。他の選択肢がなかった」と明かす。名門が大役を猛プッシュするのは、高い評価の証しと言える。
自身初のW杯へ「日本を勝たせられるような選手にならないとだめ。そういう活躍をしていかないといけない」と意気込む新10番が、チームを世界一へとけん引する。










