【楊枝秀基のワッショイ!スポーツ見聞録】前回、岡田阪神が「ARE」した2005年と似た兆候が見えた。4日のロッテ戦(甲子園)では“令和の怪物”佐々木朗希の前に6回で10三振を喫し、わずか1安打ながら1点をもぎ取り、試合は2―0で勝利。振り返れば、交流戦初年度の05年も5月18日の西武戦(甲子園)で“平成の怪物”松坂大輔を攻略して白星を手にした。
05年の阪神先発は松坂と同い年で期待の右腕・杉山直久(現オリックス一軍マネジャー)。堂々と渡り合って6回無失点と力投し、藤川―ウィリアムス―久保田と継投。鉄板だった先発からJFKのリレーで3―2の勝利を飾った。
対する松坂は8回7安打3四球3失点(自責点2)ながら13奪三振で完投。失点は2回、桧山に浴びた2ランと、5回に満塁から捕逸で失った1点だった。この試合で松坂はNPB通算1000奪三振を記録するも、高校時代から続いていた甲子園での連勝が14でストップした。
松坂は少年時代から大の巨人ファンで、阪神にはほぼ興味がなかった。星野阪神とオープン戦で対戦した際には「闘将・星野さんとの対戦は楽しみ?」と質問しても「別に…」と、つれない反応だった。だが、05年の対戦後は「阪神、強いですね。それぞれが役割をしっかり全うしていてバランスがいい。全員でプレッシャーをかけてくる感じがしました」と初めてまともな印象を語ってくれた。
さて“令和の怪物”と猛虎の対戦に目を向ける。先発・才木が9回3安打12奪三振でプロ初完封の好投。佐々木朗を相手に堂々と投げ勝った投手戦は見事だった。
攻撃でキモとなったのは6回。先頭の中野が追い込まれながら、3球連続のフォークを見極めて四球で出塁。続くノイジーの3球目に中野がスタートを切るもファウル。さらに4球目、フォークがワンバウンドする間に楽々と二盗を決めた。フォークの多投を読んだ岡田監督がディスボールでサインを出した結果だ。
ノイジーは空振り三振だったが、ジリジリと佐々木朗に重圧をかけていた。次打者・大山にカウント1―2から投じたフォークがワンバウンド(記録は暴投)し、中野が三進。もう、ワンバウンドは投げにくい状況となった時点で勝負ありだ。
大山は佐々木朗の高めに浮いた143キロ、フォークを右前へはじき返す決勝打。“平成の怪物”がかつて口にした阪神評「全員でプレッシャー」が“令和の怪物”を苦しめた。
05年交流戦で阪神はロッテ、ソフトバンクに次いで3位。つまりセ・リーグでは首位で、リーグVへ弾みをつけた。さて今季はどうなるのか。想像が膨らむ。













