新日本プロレスの内藤哲也(40)が、「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(LIJ)」に新加入した辻陽太(29)の歓迎会をファミレスで開催した。いきなりユニットの〝聖地〟に招かれた辻は、LIJ入りの真相と今後の野望を激白。内藤も4日の大阪城ホール大会でIWGP世界ヘビー級王者SANADAを相手に特大のインパクトを残した新メンバーを絶賛し、大きな期待を寄せた。
LIJに新加入した辻は、大阪城大会で驚異の潜在能力を見せつけて衝撃を与えた。激闘から一夜明け、内藤から「陽太の歓迎会を開くからお招きしますよ」と緊急招集が…。新メンバーへの期待の表れか、内藤の知りうる最高級ファミリーレストランが集合場所に指定され、急行すると見るからに制御不能な2人組の姿があった。
加入3日目にしてファミレスに招かれた辻は、トリプルグリルを頬張りながらLIJ入りの経緯を説明。「ヤングライオンの時からメキシコに行きたい思いが強くて、LIJに対する憧れもあった。自由な雰囲気が魅力的に見えたんです。日本に帰ってどこでやっていくのかとなった時に、選択肢はLIJしかないなと思ってました」と振り返った。
シーフードドリアに舌鼓を打ちながらこれを聞いていた内藤も「何年か前の(内藤に密着したNHKのドキュメンタリー番組)『プロフェッショナル 仕事の流儀』でも俺が陽太の試合を見ている映像もありますし、同じ浜口ジム出身ですしね。当時から気になる若手選手でしたよ」と、相思相愛だったことを明かした。
さらに、凱旋帰国初戦で最高峰王座に挑んだ辻の実力にも太鼓判を押す。「結果は負けましたけど、俺の知っていた辻陽太とは大きく変わった姿で。何なら辻陽太が王者なんじゃないかってくらいの堂々とした姿は、頼もしかったですね。他のメンバーにとっても、ものすごくいい刺激になったと思います」と、ユニットへの好影響も確信している。
もちろん辻本人は、ベルトが取れなかっただけに満足はしていない。「海外遠征を通して生まれた新たな目標が『新日本プロレスを世界一の団体にしたい』ということ。まずはそのために団体のトップに立たなきゃいけない。ベルト、タイトルをかっさらっていきたい」と言い切った。
しかも「LIJは個々の集まりだと内藤さんは言っていたので。こうして迎え入れてもらいましたけど、もちろん内藤さん、鷹木(信悟)さんに勝つということは当然思ってるし、かなえなきゃいけないと思ってます。そういう意味ではG1は最高のチャンスかなと」。初出場が決まった「G1クライマックス」(7月15日、札幌で開幕)へ腕をぶした。
頼もしい言葉の連続、そしてデザートのコーヒーゼリーに内藤もご満悦の表情だ。「助け合いはもちろんあるけど、競争し合うことでさらに高めていくのがLIJですから。『こいつより上にいきたい』って思いはあって大いに結構なので。(他のメンバーが)ベルトや(プロレス大賞)MVPを取っても『LIJって結局、内藤のユニットでしょ』ってなってしまうこの現状を変えるくらいの覚悟を持って、これから戦ってほしいですね」とエールを送った。
言いたいことを言い終えた内藤は「おっと、そうだ…。ささやかではあるけど、俺から陽太へ歓迎の意味を込めたプレゼントを用意していたんだ。車に積んであるから、ちょっと待ってて」と店外の駐車場へ。すると数分後に辻も「実は内藤さんに、メキシコのお土産を買ってきたんです。サプライズで渡したいので、俺も今のうちに取ってきちゃいますね」と退席した。
しかし、いつまでたっても2人が戻ってくることはなく、テーブルには伝票だけが残された。