朝日新聞出版が発行する「週刊朝日」が30日発売号をもって休刊となった。「サンデー毎日」(毎日新聞出版)と並んで、101年の歴史を誇る日本最古の総合週刊誌が幕を下ろした背景は――。

 週刊朝日はニュース、経済、学芸などすべてをごった煮にした総合週刊誌として、1922年(大正11年)に創刊された。戦後、吉川英治や徳川夢声の連載で部数を伸ばし、50年代には150万部にも到達したが、この成功が“週刊誌戦国時代”を引き起こした。

 週刊新潮、週刊アサヒ芸能、週刊女性、女性自身、週刊現代、週刊文春と立て続けに創刊され、空前絶後のスクープ合戦に突入した。週刊朝日は朝日新聞の後ろ盾と取材力の高さが売りだったが、後発各誌の飛ばしやスキャンダル主義のスタイルに押され、部数も後塵を拝するようになった。
 それでも女優の宮崎美子のデビューのきっかけとなった篠山紀信が撮影する女子大生シリーズが芸能人の登竜門と脚光を浴びれば、林真理子氏や内館牧子氏らの連載小説、コラムニストのナンシー関さん(故人)も同誌での連載がきっかけで、人気を博すなど存在感を見せていた。

 2000年代に入ってからはトラブル続きとなった。巨額の名誉毀損訴訟が相次ぎ、報道が及び腰になれば、決定打となったのは12年に作家の佐野眞一氏と取材班による橋下徹大阪市長(当時)の出自に触れた連載だ。橋下氏の猛抗議で謝罪に追われ、編集長更迭、社長は引責辞任となったが、不買運動に発展し、廃刊寸前に陥る事態にもなった。

 既に10万部を割り、青息吐息の中、1年後には編集長のセクハラ、パワハラ騒動が発覚し、更迭。「その後は女性編集長を起用し、立て直しを図ったが、編集部はブラック体質とされ、日の目を見ることはなかった。08年に親会社の朝日新聞とは分社化しているが、朝日の支配体制から抜け出すことができなかった」(出版関係者)

 ネット時代に移行し、コロナ禍で広告収入も減少する苦境に陥る中で、今年1月に5月30日発行をもっての休刊を発表。101年の歴史を振り返る企画が続き、再び往年の読者の注目を引かせてのピリオドを打った。今後は「AERA」やネット配信、書籍部門に注力していくという。