巨人・戸郷翔征投手(23)が9日のDeNA戦(新潟)でチーム一番乗りとなる完投勝利で、ハーラートップに並ぶ4勝目を挙げた。

 最後までマウンドを譲らなかった。9回143球の熱投で2失点。6回7失点で降板したメジャーの大物、バウアーに投げ勝った。初回に先頭打者の佐野に先制アーチを浴びたが、その後は8回までスコアボードに「0」を並べた。その舞台裏では味方の大量援護もあり、試合中に首脳陣に自らの思いをはき出していた。

「ある程度点を取ってくれたので、試合中に『ちょっと今日は投げさせてください』と。僕から言って、球数を多く投げさせてもらいました。投げていく中で状態が上がっていくと思うので」

 WBCでは侍ジャパンの世界一に貢献し、息つくヒマもなく開幕を迎えた。本人にとっては「体の状態がまだ上がってきていない」という。チームも救援陣が登板過多の状態で苦境が続いてきた。その状況を戸郷自身も自覚しており「中継ぎの方に負担がかかるので、今日はいい休みを与えられたかな」と笑顔を浮かべた。

 そんな戸郷の気概に、原辰徳監督(64)も「多少フラストレーションもあったでしょう。本人も相当なる覚悟で今日はマウンドに上がったと思いますよ。いきなりバーン!と食らったけど、それでさらに目が覚めた。ナイスピッチングですね。呼び水として、そういうピッチャーが1人、2人と出てきてくれるといいですね」とねぎらった。

 先発投手に白星がついたのは4月26日の阪神戦の戸郷以来、実に11試合ぶり。背番号20がつくった波の乗っていけるか――。