巨人は5日の中日戦(バンテリン)で終盤に大量失点し、3―8の大逆転負けを喫した。投壊現象が続く中、攻撃陣では攻守の要の中田翔内野手(34)が右太もも裏の肉離れで戦線離脱。大幅な戦力ダウンが避けられず、真価が問われるのが不動の4番打者・岡本和真内野手(26)だ。強大な後ろ盾を失った新主将は真の一本立ちを果たせるのか。

 魔の8回だった。1点リードで迎えたが、2被弾を含む打者10人の猛攻を浴びてまさかの一挙6失点。この回から登板したドラフト3位・田中千は5失点で、試合後の原監督は「プロの世界では、継続して自分の役割を果たすことは大変なこと。少し千晴には育つ時間を与えようと思っています」と二軍再調整を示唆した。

 この日は計11安打を許し、8試合連続で被安打が2桁に上る。一方の野手陣は5戦連続で2桁安打をマーク。投手陣が不安定ならば打ち勝つしかない。そんな中でチームは大将を失い、さらなる窮地に立たされている。リーグ単独トップの7本塁打を放ち、打率3割1厘、15打点をマークしていた中田翔の一軍登録がこの日抹消された。中軸を担い、一塁で好守を連発してきた大砲の不在はこの上ない痛手だ。

 不動の4番・岡本和にとっても大きな〝試練〟となる。今季の中田翔の打順は主に5番。スラッガーが2人連続で並ぶ打順は相手にとって脅威そのものだった。

 チーム関係者は「2人が並ぶことで相手のマークも分散される。5番が誰になるかによって、和真の状態や成績も変わってくるかもしれない」と指摘する。

 岡本和が4番に定着して以降、〝助け船〟の意味合いも込めて阿部(現ヘッド兼バッテリーコーチ)ら強打者が5番に送り込まれ、昨季は中田翔がその役割も果たした。原監督も「翔が若き大将を支える。それが僕の中では理想」と「ON砲」が今季の基本線としていた。

 しかし、バックでにらみを利かせる中田翔の復帰には時間を要する。それだけに、岡本和が真の意味で独り立ちすることが求められるわけだ。

 3打数1安打だった試合後、背番号25に今後に向けた覚悟を聞くと「(中田翔は)欠かせないバッターなので痛いと思うんですけど、いるメンバーでカバーしていくしかないので。頑張ります」とキャプテンらしいセリフを残してバスに乗り込んだ。徹底マークにさらされる背番号25はすべてをハネのけて、チームを浮上させられるのか見ものだ。