注目の一戦はなぜ〝塩試合〟の声が上がる展開になったのか。総合格闘技イベント「RIZIN LANDMARK 5」(29日、東京・国立代々木競技場第一体育館)で行われた注目カードに〝バカサバイバー〟こと青木真也(39)が2回に分けてメスを入れる。前半はまずテークダウンの攻防が交錯した「平本蓮 vs 斎藤裕」の一戦だ。
戦前大きく話題を集めた2試合はともに判定決着に終わった。先に行われた「平本 vs 斎藤」の試合は、スタンドで斎藤が巧みな動きで相手の決定打を許さず。平本も相手のタックルを受けても驚異の粘り腰でテークダウンさせず、判定1―2で斎藤に軍配が上がった。期待値が高い試合だっただけに、SNSでは一部のファンから同じくこう着の多かった「朝倉未来 vs 牛久絢太郎」の試合と共に「塩試合」と断じる声も上がった。
試合後、即電話取材に応じた青木は、開口一番「はい。おざっす! 平本さんは実質、完敗だよ。判定は1―2だったけど内容は0―3ですよ」と声をしゃがれさせた。僅差に見えた試合が、なぜ青木の目には完敗に映ったのか。まず「平本さんの作戦って、ずっと待っているんです。攻撃を受けてカウンターを返すスタイル。打撃も組みも同じで、相手の動きをずっと待ってるんですよね」と指摘。その上で「斎藤さんもそれが分かってたから、始めから3ラウンド(R)戦う作戦で来たんだよ。カウンターはさせないくらいの強度の攻撃でずっと攻め続けてポイントを取るっていう作戦で。平本さんは相手の攻め疲れを待っていたんだけど、斎藤さんは最初から3Rやるつもりで準備もしてきただろうから疲れるわけがない。ズバリ、斎藤さんの作戦通りの試合だ」と分析した。前回の弥益ドミネーター聡志戦では〝スタンドの塩漬け〟で完勝した平本だが、今回はまんまと相手に漬け込まれたといえそうだ。
ただし青木は「この1年の平本さんの成長は驚異的ではある。今回もそれを感じた」とも。平本が空手を取り入れることで飛躍的な成長を遂げたことに「空手をやっているっていうのが〝妙〟でさ。本来の空手って護身術だから、基本は相手の動きに応じて攻撃するらしいんだよ。だから今回、平本さんが見せた戦いは、やっていることがちゃんとできているってことなんだよ」と評価。それを踏まえて今後の課題を「となれば今後は待つだけでなく、自分から攻めることで相手に攻めさせて、そこにカウンターを合わせる戦い方を身につける必要があると思う」とメガネを光らせた。













