ケガにも動じなかった。体操の全日本個人総合選手権最終日(23日、東京体育館)、男子決勝が行われ、東京五輪2冠で予選2位の橋本大輝(順大)が合計171・497点で優勝。2008~17年大会を制した内村航平氏以来の3連覇となった。2位は萱和磨(セントラルスポーツ)、3位は杉本海誉斗(相好体操クラブ)だった。
世界王者の底力が垣間見えた。1月に腰の疲労骨折が判明した一方で、母校・市船橋高(千葉)での教育実習と偶然日程が重なった。約2か月間練習をセーブする中で「学校の全ての授業が終わってから練習に参加させてもらった。高校生と一緒に基礎トレーニングだったり、お世話になっていた先生方と一から基礎を見直せた」。高難度の技に取り組むことはできなかったものの、あん馬の安定感が向上。先生方から「見栄えが良くなった」など、多くの褒め言葉をもらったという。
その成果を今大会で十二分に発揮。予選に続き、決勝のあん馬も大きなミスなくまとめ、両手で「セーフ」のポーズで披露した。「高校生の気持ちに戻りながら大きな旋回で基礎に戻ってできた。落ちそうになる場面はあったけど、縮こまらずに大きく足先を遠くまで回したことで、足が引っかからずに最後まで旋回できた」。ケガまでも学びに変え、自身の成長につなげていたのだ。
すでに世界選手権(9月30日開幕、ベルギー・アントワープ)の代表には内定済み。「焦らず準備をしていきたい。目標は個人総合と団体総合の金メダルなので、実現できるように頑張りたい」。頼れる日本のエースは、早くも次なる戦いに目を向けている。












