インプラントすると決めた場合、どんな歯科医を選ぶのかも迷う。何より費用が大幅に異なる。「いったい妥当な費用は?」と悩む患者さんも多い。どんな目安で選ぶのがいいのだろうか。

【どんなインプラントのシステムを使っているか】

 インプラント費用は保険適用外の自費治療だ。一般的には簡単に手が出る金額ではない一方で、きわめて安価な費用で集客を図っているところもある。

「インプラントは何十年と長く使うものですから費用が安すぎるのは要注意です」とアドバイスするのは、インプラント治療に定評がある海老沢聡・海老沢歯科医院(東京都杉並区)院長だ。ただし、一概には言えない難しい問題だとも言う。

「患者さんには大切な問題ですが、安くてもしっかりやっている先生もいると思いますし、そういうところは症例数が多く経験豊富かもしれません。また、あまり症例数がなくて時々しかインプラントをしないのに値段だけ高く設定している先生もいて、料金だけでは言えないのです。ポイントの1つは、使っているインプラントのシステムを聞くことでしょうか。一般的には、あまり安い料金設定のところは、あまり良いシステムを使っていない確率が高いはずです」

 安価なシステムの場合、10年20年と長期間たつと修理が必要になっても部品がなくなって対応ができないケースもあるそうだ。インプラントに力を入れている歯科医が多く使うシステムはドイツ製、スウェーデン製などが多い。いちばん有名なのはブローネマルク。インプラント界のマイクロソフト的存在とされる。その他ではアンキロス、アストラ、ザイブなどが著名だ。

 これらのシステムが推奨される理由は、部品規格が長く受け継がれ、後発部品が対応しているからだ。だが、あまりメジャーでないシステムは製品ラインが消滅したりメーカー自体が統合されてなくなってしまうこともあり、使えなくなる可能性がある。そのため中国製や韓国製などのシステムは、例外はあるにせよ、インプラントに力を入れている歯科医はあまり使わない。

【歯科医の薦める歯科医は信頼できる】

「システム以外では、一番良いのはやはり歯科医師の紹介だと思います」(海老沢氏)

 むろん、きちんと勉強していて腕がいいかどうかは人それぞれではあるが、歯科医が紹介してくれるような歯科医は、それなりに信頼できる。また、最初に歯科医を選ぶ際などで歯科医の紹介が得られないようなときは経歴を参考にする手もある。出身が口腔外科の場合は比較的信頼できるという。

 なお、インプラント費用についてはインプラントの種類による違いもあり、また手術の難易度や付帯手術の程度により費用も異なってくる。

「ちなみに当院ではCT検査料と埋入用ガイド作成料が5万5000円と、1本あたり38万5000円(税込み)です。特別な骨の処置が必要な場合プラス10万円程度としています」とのこと。一概には言えないが目安にはなるかもしれない。