人工知能(AI)を活用した対話型ソフト「チャットGPT」を規制する動きが世界で広がっている。イタリアが先月、一時的な使用禁止に踏み切ったのに続き、ドイツやフランスでも規制論が浮上。作成された論文を盗作扱いする米科学誌もある。日本でも大学が相次いでリポートでの使用を禁止したり、対策に乗り出した。すっかり悩ましい存在になってしまったようだが、チャットGPT自身はどう考えているのか――。

 質問すると自然な文章を作成して回答するチャットGPTは、資料やメール作成、データ収集などを効率化できるとして企業の間でも導入へ期待が高まっている。しかし、インターネット上の個人情報をAIが違法に収集している疑いがあるほか、回答には誤りも多い。未成年が不適切な回答に触れる恐れもある。各国で問題視する声が出ており、開発元の米オープンAIは対応に追われている。

 そこで、チャットGPT自身に取材した。

「世界であなたを規制する動きが広がっています。どう思いますか?」と質問すると、チャットGPTは「私は人工知能モデルであり、感情を持つことはできません。ただ、私が提供する情報や機能が制限されることで、人々の利用に支障が出る可能性があるということは認識しています。人工知能技術の進化は、様々な分野で利益をもたらすことができますが、一方で偽情報や倫理的問題が発生する可能性もあるため、適切なガバナンスや規制が必要であるという認識が世界的に広まっています」と答えた。

 チャットGPTが「制限されることで人々に支障が出る」との趣旨を表現し、規制に反発しているように感じさせることが恐ろしい?

 最も懸念されているのは個人情報の違法収集だ。「あなたは世界の人々の個人情報を違法に収集していますか?」と質問すると、「いいえ、私は人々の個人情報を収集したり、違法にアクセスするようにプログラムされていません。私はオープンAIによって設計および運営されており、個人情報保護に非常に配慮されています。私は人々が私に対して提供する情報を保護し、プライバシーを尊重するようにプログラムされています」と回答した。

 これが人間の回答だったとしたら、模範回答すぎてウソくささを感じさせる。

 ちなみに「新宿区百人町でおすすめのラーメンを教えて?」と聞くと、「濃厚豚骨らぁ麺ラムラ 濃厚でクリーミーな豚骨スープが自慢のお店で、自家製の麺と相性抜群です。特に、自家製のチャーシューが絶品で、豚骨ラーメンと一緒に食べると最高です」として、詳しい住所もスラスラ教えてくれたが、そんな店は存在しない。

 チャットGPTをめぐる議論は、これから本格化していくだろう。