竜党が待ちに待った男が戻ってきた。昨年5月に左ヒザ前十字靱帯(じんたい)を痛め、再建手術からリハビリを続けてきた中日の石川昂弥内野手(21)が11か月ぶりに実戦復帰を果たした。

 6日のウエスタン・リーグのオリックス戦(ナゴヤ球場)で「4番・三塁」で先発出場。初回一死一、二塁の第1打席で名前がコールされると、場内から大きな拍手が沸き起こった。相手先発のドラフト1位ルーキー・曽谷と対戦し、結果は四球と右飛で、3度の守備機会も軽快なフットワークで処理した。予定通り2打席で、3回の守備から星野と交代した。

 試合後、石川昂は「本当に約1年ぶりにこうして試合に出ることができたので良かったし、今年は何としてでもやってやろうという思いで今日の試合に出た。いきなり4番を打たせてもらったので何とか期待に応えられるようにとは思ってやった」と振り返った。

 その上で「これだけ実戦から離れていたが、直球が速く見えるとか、そういうのはまったくなくて、意外といつも通りの感じでできた。ヒザは問題ない。結果にこだわっていきたい」と言葉に力を込める。

 片岡二軍監督は「全然ブランクも感じなかった。久々の速い150キロ近いボールや変化球にもついていけていた。あとはもう実戦の中での感覚というのを徐々にゲームに出ていって取り戻していってくれれば」と及第点を与えた。

 守備面についても指揮官は「問題なかった」と言うが「サードもそうだし、ファーストの守備も見ながらやらせていきたい」とし、今後は三塁だけでなく、一塁の守備にも就かせる方針だ。

 これには石川昂も「やれと言われればやります。出られればどこでもいい。(一塁ミットは)持っていないので、何でもいいのでくださいとは言っている」と覚悟を語る。

 6日現在、一軍は12球団で唯一、本塁打なしと長打力不足にあえいでいるが、その現状について「早く呼んでもらえるように打ちたい」と早期一軍昇格に向けて右の大砲候補は意気込んだ。