世界最大プロレス団体の米「WWE」はどうなるのか。米総合格闘技イベント「UFC」の親会社「エンデバー・グループ・ホールディングス」が、WWEを買収してUFCと合併すると発表し、大きな話題になっている。

 WWEのビンス・マクマホン会長は自身の不倫スキャンダル報道もあって、団体の売却を進めてきた。ビンス氏もWWEとUFCによる新会社の会長に就くことになったが、新会社の企業価値は210億ドル(約2兆8000億円)以上になるというから驚きだ。

 巨大スポーツエンターテインメント企業が生まれることについて、WWE殿堂者で元WCW副社長のエリック・ビショフ氏(67)が、米ニュースサイト「TMZスポーツ」で見解を述べた。同氏は「私はまだ驚いているよ。ビンス・マクマホンが、実際にWWEを売却する日が来るとは思わなかった。私は、ビンスが会社を私有化する動きをすると思っていたからね」などと言い、驚きを隠せない。

 WWEはもともと、ビンス氏の祖父と父が米ニューヨークを地盤にプロレス興行を開催。ビンス氏の代になって全米を制圧し、世界規模の団体に成長させたが、団体の実権は常にマクマホン一族が握ってきた。現在もビンス氏の娘ステファニー氏の夫で〝ザ・ゲーム〟ことトリプルHが、CCО(最高コンテンツ責任者)を務めている。今後もマクマホン家による〝支配〟が続くとみられてきただけに、WWEでロウGMを務め、裏方としても携わったビショフ氏の衝撃は大きかった。

 とはいえ、同氏は「今後数か月、1年の間に何かが起こるとは思えない。今後1年半くらいはいつも通りのビジネスが続くと思う」と、WWEマットに大きな影響はないと予測。加えて「(合併による)本当のメリットはシナジー(相乗)効果にある。UFCはまだ比較的新しいビジネスだが、WWEは何十年も前から存在(1952年設立)しており、本当に洗練されたビジネスモデルがある。だから、WWEとの関係でUFCに多くのメリットが生まれると思う」と持論を展開した。

 果たしてビンス氏のWWE売却という決断は正しかったのか。WWE殿堂者は「それは良い動きだったと思う。会社が次のステップに進むべき時だった。UFCとWWEが一体となった強みがあり、エンデバー社は強力な組織だけに、チャンスがたくさんある。スポーツエンターテインメントのビジネスに素晴らしい時代、エキサイティングな時間になる。私はこれからの数年間を楽しみにしているよ」と語った。