第95回記念選抜高校野球大会の第8日第2試合は専大松戸(千葉)が高知を6―4と下し、初の8強進出を決めた。

 プロ注目右腕の平野大地投手(3年)が苦しみながらも2戦連続の完投で勝利をもぎ取った。初回に2本の長短打と守備の乱れもあってまさかの2失点。2回に打線が逆転に成功するが、その後も高知に粘られて8回に同点に追いつかれた。

 目前に迫った8強進出の扉を5番の太田(3年)がこじ開けた。8回、一死一、三塁から中前に弾き返して勝ち越し。続く広川(3年)も左翼線に運んで追加点を上げ、粘る高知を突き放した。持丸修一監督は「平野は後半に入っても本来の投球はしていなかった。カーブを投げていたけど、高知は(初戦で)履正社からも打っていたので勝負どころでのカーブは怖いよ、と。スライダーが有効だった。接戦だったので平野でいくしかなかった。勝てるだろう、と子供らを信じた」と接戦をモノにして胸をなで下ろした。

 本調子でない中でも大崩れすることなく、平野は134球を1人で投げ切った。常葉菊川(静岡)との初戦の完封勝利に続き、2戦連続完投。「悪い流れになって申し訳なかったけど、点を取られても仲間に〝想定内〟〝大丈夫〟と声をかけてもらい、仲間に助けられた」とチームメートに感謝し「監督が自分を信頼してくれたので〝最後まで任せろ〟という気持ちだった。まっすぐとスライダーのコンビネーションをうまく(捕手の)吉田が配球してくれた。後半にかけて指のかかりも戻ってきた感覚があった」と修正でき、自信をつけた。

 準々決勝進出に持丸監督は「全然見たこともないし、子供らも私も知らない世界なんで。このあと対策立てないとねえ」とごまかしたが、平野は「優勝候補に向かって行く姿勢。粘り強さとまとまりで全員で1つになって戦っていきたい」と静かに闘志を燃やした。