また1つ勲章が加わった――。松野博一官房長官(60)は3日、先月22日に現役引退を表明した車いすテニスの国枝慎吾氏(38)に対し、岸田文雄首相(65)が国民栄誉賞を授与する検討を進めるよう指示を出したと明らかにした。

 国枝は9歳のころに脊髄腫瘍を発症して下半身まひとなったが、11歳から始めた車いすテニスで才能を発揮。パラリンピックには2004年アテネ大会から21年東京大会まで5大会連続出場を果たし、通算4個の金メダルを手にした。昨年7月にはウィンブルドン選手権でも優勝。4大大会全制覇とパラリンピック金メダルを合わせた生涯ゴールデンスラムの快挙を成し遂げた。

 その活躍ぶりは、世界中に知れ渡っている。かつてある日本人記者が4大大会20度優勝のロジャー・フェデラー氏(41=スイス)に「なぜ日本のテニス界からは世界的な選手が出ないのか?」と質問した際に「何を言うんだ君は? 日本には国枝がいるじゃないか」と切り返したエピソードは今でも語り継がれるほどだ。

 ツイッターでは「国枝慎吾」「国枝さん」などがトレンド入り。「国枝選手の戦う姿から何度も勇気と感動をもらった。東京五輪での強く凛とした姿はとても誇らしくて感謝した。心から、おめでとうと言いたい」「オリンピアンとの差を感じていましたが、ついに検討。感慨深いです」「国枝慎吾さん、おめでとうございます!! 日本の宝であり、世界の宝でもありますね」などと祝福のメッセージが相次いでいる。